友達を引くので縁起が良い…と言われる友引です。友引も六曜の一つ、暦注ですね。
この友引についてです。
友引とは
「友引」とは、日本の伝統的な暦法である六曜の一つで、現代では「共に引き合う」「友を引く」という意味があります。
友引の読み方はともびき
「友引」は、「ともびき」や「ゆういん」と読むことができます。
友引は厄が周囲に広がる日だった
友引は元々は「共引き(ともびき)」と表記されていたようです。しかし、時間が経過するにつれて、陰陽道に存在する「友引日」と混同され、現在の「友引」の漢字が使用されるようになったとされています。「友引日」とは陰陽道において、「厄が周囲に及びやすい日」を意味します。この「厄」とは、自分に起こる災厄や困難のことを指し、これが自身の周囲にいる友人等に影響を及ぼすという意味合いが含まれます。元々あった「共引き」とは少し違った意味合いを持っていました。
友引の日は勝負事には不向き
友引が「共引き」と表記されていた頃は、その主な意味は「共に引き合う」や「互いに勝ち負けがなく、引き分ける」というような意味合いが強かったようです。そのため、勝敗が決まらない時間帯や日なため、賭け事や勝負事を行わない日となっていました。ここでの「勝負事」は、裁判や調停などの対立状況を指すことが多いのです。
友引は「友を引く」
表記が現在の「友引」に変わってからは、その文字の持つ印象により「友を引き寄せる」という意味合いが強調されるようになりました。意味も「良いことも悪いことも共に引き寄せる」や「友を引き寄せる日」と解釈されるようになったことから、慶事に適した日と広く認識されるようになりました。
「友を引く」は、友人を特定の状況に引き込むという意味で、おめでたい出来事には「友人を喜びに引き込む」と、不幸な出来事には「友人を不幸に引き込む」と解釈されます。このため、「友引」の日には結婚式などのお祝い事は喜ばれますが、葬式や仏事は避けられることが多いです。
友引で大吉の時間は13時以降、夕方は何時から?
「友引」の日は「時間」にも注意が必要です。「友引」は基本的に吉日とされますが、11時から13時の間だけは吉ではないとされています。これは、六曜の中にある「赤口」が11時から13時だけ吉とされることと対照的です。
したがって、友引の日に重要な行事を予定する場合は、「11時から13時」の時間帯を避けることが推奨されます。ただし、結婚式などの長時間にわたる行事では、「式の開始時間が11時から13時でなければ大丈夫」とも言われています。
でも10時からお式って早いですね。
友引の夕方は何時から大吉?14時はもちろん大吉
友引の夕方と言えば、古くからの「十二時辰(じゅうにじしん)」の区分に基づいています。具体的には、現代の時刻で言うと、午後3時から5時の間が「申ノ刻」と呼ばれ、これを夕方として認識していました。従って、友引の夕方とは、午後3時から5時までの時間帯を指します。興味深いことに、「おやつ」という言葉は、十二時辰における「八つ時」、すなわち、午後2時から4時の間に軽く食事を取ったことに由来していると言われています。
先勝と友引ならどっちがいいの?結婚と入籍で悩む
先勝と友引…どちらも凶日ではありません。この二つのどちらかで結婚や入籍を悩む方もいるでしょう。
先勝と友引ならどっちがいいのかについてはこちらの記事を読んでね!
友引にやってはいけないこと
「葬式」や「お通夜」を「友引」の日に行うことは縁起が悪いとされ、火葬場や葬儀場では「友引」を休業日と設定していることも多いです。ただ、お通夜は急に行わなくてならないこともありますので、「友引」の日にお通夜が予定されることもあります。
多くの場合、葬儀社のアドバイスにより翌日に延期されたり、時間が調整されることが一般的です。
こちらの記事で詳しくご説明していますので、ぜひ読んでくださいね!
お葬式は友引の日にやってはいけないこと
仏教の葬式では、一般的に通夜の翌日に告別式や火葬が行われます。「友引」の日に葬儀を行うと、故人に引きずられて同じ運命を辿るという誤解を招く可能性があるため、避けられる傾向にあります。仏教と「六曜」には直接的な関係はありませんが、実際には「友引」の日を休業日とする火葬場も多く、告別式の日が「友引」になる場合、仮通夜を設けて日付をずらすこともあります。
お通夜は友引にやっても良い
仏教ではお通夜は生前の故人を偲ぶ場として重要な意味を持ちます。「友引」という言葉からネガティブな印象を持つ方もいるかもしれませんが、お別れの儀式であるお通夜は「友引」の日に行っても問題ないとされています。なお、仏教や神道では「六曜」は考慮しないとされています。
ただ、友引に全ての弔事を行うことが嫌な人も多いので、親族間でよく調整し葬儀屋さんとしっかり相談してくださいね!
法事は友引の日にやってもいい
親族が故人を供養する法事は、「友引」の日に行っても特に問題はありません。しかし、「友引」は慶事にも適した日とされること、友引に全ての弔事を行うことが嫌な人も多いので、他の予定と重なる可能性を考慮し避ける場合もあります。
友引の日にやるといいこと
「友引」の日は、お祝い事にとって非常に良い日とされています。そのため、「結婚式」や「入籍」には「大安」に次ぐ人気の日となっています。多くの場合、「大安」は結婚式場の予約が混雑しやすいため、「友引」が良い選択肢となることが多いです。
結婚式は友引の日にやるといいこと
「大安」同様に「友引」の日に行う結婚式も人気です。幸せを「友に引き寄せる」日という意味合いから、結婚式に適した日と捉えられています。ただし、午前11時から午後1時までの「凶」の時間帯にかからないように始める、またはその時間帯が過ぎた後に行うなど、時間帯に気をつけることも必要です。
入籍は友引の日にやるといいこと
結婚式と同じく入籍も「友引」の日に行うと縁起が良いとされています。ただし、凶とされる時間帯を避けるために、11時から13時を避ける人もいます。
納車は友引の日にやるといいこと
新車の納車は、事故なく安全に運転できるようにとの思いから、「大安」や「友引」の日を選ぶ人もいます。これは、納車が喜ばしい出来事であることと、「友引」が慶事に適した日であるという認識から来ています。ただし、新車のチェックをしっかり行うためには、明るい時間帯を選ぶことがおすすめです。多くの車ディーラーは「大安」の日を納車日として推奨しますが、「友引」でも悪影響はないとされているので、都合が合わない場合には「友引」を選ぶのも良い選択です。
「七五三」や「お宮参り」は友引の日にやるといいこと
子どもの健康や成長を祈願する「七五三」や「お宮参り」も、「友引」の日は適しています。「大安」が予約で取りづらい場合、代わりに「友引」を選ぶ家庭も少なくありません。ただし、「友引」の日の11時から13時は縁起が良くないとされるため、11時より前、あるいは13時を過ぎてから行事を開始することが推奨されます。
お食い初めや100日祝いは友引の日にやるといいこと
「六曜」は仏教や神道との直接的な関係はないと言われていますが、子どものお食い初めや100日祝いなどの行事でも「友引」の日が人気です。「友を引き寄せる」という意味合いから、友達に恵まれることを願う人々にとって、適した日となっています。
友引の日のスピリチュアル
友引は元々は「共引」だったものが「友引」になったもの…。
陰陽道の友引は「厄が周りに及ぶ日」というものでした。
この説をスピリチュアル的な視点で解釈すると、友引の日は自身だけでなく、周囲の人々にも影響を及ぼす可能性のあるエネルギーが働いていると解釈できます。そのため、その日に行う行動は慎重になるべきで、特に大きな始まりや終わりを示す行事(例えば結婚式や葬式など)を避けるという風習があるのです。
スピリチュアル的な意味合いでは、自己の行動が他者に影響を及ぼすという自覚を持つ日、とも解釈できます。それは、自己と他者とのつながり、あるいは全てがつながっているという宇宙的な視野を持つことを示唆しているかもしれません。
友引以外の六曜
六曜には、「仏滅」、「友引」、「先勝」、「先負」、「赤口」といった曜日が存在します。それぞれには、特有の意味があり、好ましい行動や避けるべき行動が存在します。
これらの日に対しては、吉凶の判断はあくまで参考の一つであり、必ずしも全てにおいてその通りに行動しなければならないわけではありません。大切なのは自身の行動に対する意識と、それぞれの日の特性を理解することです。
大安(たいあん)
大安は「大吉日。万事に吉な日。旅立ち、引越し、嫁入り、婿入り、店開きなど、すべてに吉」とされています。このように、大安は何事にも良い縁起があるとされる日なのです。
仏滅(ぶつめつ)
この日は物事が滅す日とされており、最も縁起が悪いとされる日です。結婚式などのお祝い事を避ける傾向がありますが、お葬式やお通夜、引越しや厄払いといった新しいスタートに関わる事柄には良いとされることもあります。
友引(ともびき)
友人を引き込む日とされています。お葬式を行うと他の人の死を誘うとされているため避けられますが、吉事には縁起が良いとされます。ただし、昼間の11~13時は凶とされるため注意が必要です。
先勝(せんしょう)
早く物事を済ませるのが良い日とされています。午前中に行動することが推奨され、午後からは縁起が悪くなるとされています。
先負(せんぶ)
先に行動すると負けるとされる日です。午前中は凶とされ、午後からは吉となります。何事も急がず、慎重に行動することが推奨されます。
赤口(しゃっこう)
赤口は災いや凶の意味合いを持つ日です。公事や訴訟などを避ける傾向があります。11時から13時のみ吉とされますが、それ以外の時間帯は凶とされるため注意が必要です。
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