土用というと、夏の土用の丑の日やうなぎを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど本来の土用は、夏だけのものではありません。春・夏・秋・冬の年4回めぐってくる、季節の変わり目の調整期間です。
この時期は、昔から土を動かすことを慎む期間とされ、草むしり、土いじり、植え替え、基礎工事、引っ越し、神社参拝、髪を切ることなど、暮らしの中のさまざまな行動について「してもいいの?」「避けた方がいいの?」と迷いやすくなります。
けれど土用は、怖がるための暦ではありません。季節が切り替わる前に、体調、住まい、予定、気持ちを整えるための知恵です。このページでは、2026年・2027年の土用期間と間日、土用にしてはいけないこと、土用中にやってよいこと、春夏秋冬それぞれの土用の過ごし方をまとめて紹介します。
土用とは?年4回ある季節の変わり目
土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前にめぐってくる期間のことです。一般には約18日ほど続き、次の季節へ移る前の調整期間として考えられてきました。
夏の土用だけが有名ですが、実際には次の4つがあります。
- 冬土用:立春の前の土用
- 春土用:立夏の前の土用
- 夏土用:立秋の前の土用
- 秋土用:立冬の前の土用
土用は「悪いことが起きる期間」というより、季節の気が入れ替わるため、無理を重ねず整える時期と考えるとわかりやすいです。
なぜ土用に土いじりを避けるの?
土用でよく知られているのが、土を動かすことを慎むという考え方です。これは、土を司る神様である土公神が関係する時期とされ、土を掘る、根を動かす、土地を大きく変えるような行動を控える習わしから来ています。
具体的には、草むしり、土いじり、畑の耕作、植え替え、庭木の移植、基礎工事、地鎮祭、井戸掘り、外構工事などが気にされやすい行動です。
ただし、土に少し触れただけで不幸になるという意味ではありません。日常の水やり、落ち葉拾い、収穫、庭の見回りなどは、暮らしの管理として考えられます。大切なのは、土を大きく動かすかどうかです。
2026年の土用期間と間日一覧
2026年の土用期間と間日は、次の通りです。草むしり、土いじり、庭仕事、家庭菜園、工事、引っ越しなどの日取りを考えるときの目安にしてください。
2026年の冬土用
- 期間:2026年1月17日(土)〜2月3日(火)
- 間日:1月17日(土)、1月19日(月)、1月28日(水)、1月29日(木)、1月31日(土)
冬土用は、立春の前にあたる土用です。寒さが強く、体力も落ちやすい時期なので、土いじりだけでなく、冷えや寝不足にも注意したい期間です。詳しくは、冬土用とは?2026年・2027年の期間・間日・食べ物・してはいけないことをご覧ください。
2026年の春土用
- 期間:2026年4月17日(金)〜5月4日(月)
- 間日:4月17日(金)、4月25日(土)、4月26日(日)、4月29日(水)
春土用は、ガーデニングや家庭菜園を始めたくなる時期と重なります。植え替えや草むしりをしたい方は、間日を目安にすると安心です。詳しくは、春土用2027・2028の間日一覧|土いじり・草むしりはいつOK?戌の日の違いは?をご覧ください。
2026年の夏土用
- 期間:2026年7月20日(月)〜8月6日(木)
- 間日:7月21日(火)、7月28日(火)、7月29日(水)、8月2日(日)
- 土用の丑の日:2026年7月26日(日)
夏土用は、暑さと湿気で心身が消耗しやすい時期です。土用の丑の日、うなぎ、「う」のつく食べ物、紫陽花のおまじないなども、この時期によく調べられます。詳しくは、2026年・2027年の夏土用はいつ?土用の丑の日の日程と過ごし方、紫陽花のおまじないまで解説をご覧ください。
2026年の秋土用
- 期間:2026年10月20日(火)〜11月6日(金)
- 間日:10月24日(土)、10月26日(月)、10月28日(水)、11月5日(木)
秋土用は、夏の疲れを整理し、冬支度へ向かう時期です。食べ物では辰の日に「た」のつくものや青い食べ物を意識する風習があります。詳しくは、2026年・2027年の秋土用はいつ?食べ物・間日・してはいけないことをわかりやすく解説をご覧ください。
2027年の土用期間と間日一覧
2027年は、2026年と比べて春・夏・秋の土用が1日長くなります。毎年同じ日付だと思い込まず、その年の土用期間を確認しておくと安心です。
2027年の冬土用
- 期間:2027年1月17日(日)〜2月3日(水)
- 間日:1月23日(土)、1月24日(日)、1月26日(火)
2027年の春土用
- 期間:2027年4月17日(土)〜5月5日(水)
- 間日:4月20日(火)、4月21日(水)、4月24日(土)、5月2日(日)、5月3日(月)
2027年の夏土用
- 期間:2027年7月20日(火)〜8月7日(土)
- 間日:7月23日(金)、7月24日(土)、7月28日(水)、8月4日(水)、8月5日(木)
- 土用の丑の日:2027年7月21日(水)、8月2日(月)
2027年の夏土用は、一の丑と二の丑がある年です。土用の丑の日を一覧で確認したい方は、2026年・2027年の土用の丑の日はいつ?丑の日カレンダーと一の丑・二の丑も参考になります。
2027年の秋土用
- 期間:2027年10月21日(木)〜11月7日(日)
- 間日:10月21日(木)、10月23日(土)、10月31日(日)、11月2日(火)、11月4日(木)
土用の間日とは?土いじりをしてよい例外日
間日とは、土用の期間中でも土を動かしてよいとされる日です。土用中は土公神が土を司るとされますが、間日は土公神が地上を離れるため、土いじりの禁忌がゆるむ日と考えられてきました。
間日は、季節ごとに決まった十二支の日で見ます。
- 冬土用の間日:寅の日・卯の日・巳の日
- 春土用の間日:巳の日・午の日・酉の日
- 夏土用の間日:卯の日・辰の日・申の日
- 秋土用の間日:未の日・酉の日・亥の日
ただし、間日は万能の吉日ではありません。土いじり、草むしり、植え替えなどの予定をどうしても土用中に行う場合の目安として使う日です。大きな工事や地鎮祭、家の契約などは、間日だけで判断せず、ほかの日取りや現実の都合も含めて考えると安心です。
土用にしてはいけないこと
土用にしてはいけないこととして、まず意識したいのは土を大きく動かすことです。昔から、土用中は土公神に関わる時期とされ、土地や土を荒らす行動を慎む習わしがありました。
土いじり・草むしり・植え替え
庭や畑を掘り返す、根から雑草を抜く、苗を植える、鉢の土を総入れ替えする、庭木を移植するなどの作業は、土用中は慎重に考えたい行動です。
特に草むしりは、小さな作業に見えても、根から抜くと土が動きます。草むしりをしてはいけない日や間日を詳しく知りたい方は、草むしりをしてはいけない日2026|土用・間日と草むしりのスピリチュアルな意味をご覧ください。
地鎮祭・基礎工事・外構工事
地鎮祭、基礎工事、井戸掘り、配管工事、外構工事、庭を大きく掘る作業も、土用中は慎重に見られます。
すでに始まっている工事や、安全上必要な修理まで無理に止める必要はありません。ただし、これから着工日を決める場合は、土用を避けるか、間日を候補にすると気持ちよく進めやすくなります。
引っ越し・旅行・大きな契約
土用中は、引っ越し、旅行、家の契約、転職、開業なども慎重に考える人がいます。これは、土用が季節の変わり目で体調や判断がぶれやすい時期だからです。
ただし、現代では仕事や学校、家族の都合で予定を動かせないこともあります。すでに決まっている予定を必要以上に怖がるより、契約内容の確認、体調管理、移動後の休息をいつもより丁寧にすることが大切です。
土用中に避けたいことを詳しく知りたい方は、土用にしてはいけないこと|間日一覧と土いじりしてしまった時の対処法をご覧ください。
土用に土いじり・草むしりをしてしまったら?
土用だと知らずに、草むしりや土いじりをしてしまうこともあります。そんなとき、必要以上に怖がる必要はありません。
暦は、過去の行動を責めるためのものではなく、これからの行動を整えるためのものです。気になる場合は、次のように受け止めてみてください。
- その日の追加作業はいったん止める
- 掘り返した場所を軽く整える
- 抜いた草や道具を片づける
- 作業した場所に感謝する
- 次の本格作業は間日か土用明けに回す
お祓いや特別な儀式が必ず必要というわけではありません。庭や畑に軽く手を合わせて、「作業させていただきました。ありがとうございます」と心の中で伝えるだけでも、気持ちは落ち着きます。
塩や酒でお清めをする考え方もありますが、大量にまく必要はありません。植物や土を傷めないように、少量にとどめましょう。公共の場所、神社、お墓、他人の土地では勝手にまかないようにしてください。
土用中にやってよいこと・おすすめの過ごし方
土用は「してはいけないこと」ばかりが注目されますが、本来は整えることに向いた時期です。土を大きく動かさず、暮らしの土台を見直すことは、土用の流れに合っています。
掃除・片づけ・点検
玄関を掃除する、冷蔵庫を整理する、書類を片づける、庭道具を洗う、外まわりの点検をする。こうした行動は、土を荒らさず暮らしを整える行動です。
土用中に庭仕事ができないときは、草むしり道具を準備したり、土用明けにどこから作業するか計画したりするとよいでしょう。
食事と睡眠を整える
土用は季節の変わり目です。体調や気分が揺れやすい時期なので、食事と睡眠を整えることも大切な過ごし方です。
各季節の土用には、食べるとよいとされるものがあります。春は「い」のつく食べ物や白い食べ物、夏は「う」のつく食べ物や黒い食べ物、秋は「た」のつく食べ物や青い食べ物、冬は「ひ」のつく食べ物や赤い食べ物が語られます。
縁起だけでなく、その季節に合った食養生として取り入れると、無理なく土用を過ごせます。
神社参拝は静かに整える目的なら取り入れやすい
土用中の神社参拝を心配する方もいますが、参拝そのものを一律に禁じるものではありません。遠方へ無理に出かけるより、氏神様や近くの神社で静かに手を合わせる参拝が向いています。
土用期間の神社参拝について詳しく知りたい方は、土用に神社へ行っていい?土用期間の神社参拝・厄払いで気をつけたいことをご覧ください。
土用と体調不良・スピリチュアルな意味
土用の時期になると、眠い、だるい、頭が重い、胃腸の調子が悪い、気持ちが落ち込む、予定が乱れやすいと感じる人もいます。
スピリチュアルな見方では、土用は季節の気が入れ替わる時期です。そのため、体や心がいつもより敏感になり、変化を先に感じ取ることがあります。
ただし、体調不良をすべて「浄化」や「好転反応」と決めつける必要はありません。季節の変わり目は、気温差、湿気、冷え、睡眠不足、疲れなど、現実的な要因でも体調が揺れやすい時期です。
不調が続くときは無理をせず、まずは休養を優先してください。土用の体調不良やスピリチュアルな意味を詳しく知りたい方は、土用に体調不良が起こるスピリチュアルな意味をご覧ください。
土用の丑の日とは?夏だけではない丑の日
土用の丑の日といえば、夏にうなぎを食べる日として有名です。けれど、丑の日は十二支でめぐる日なので、年によって日付が変わり、土用期間中に1回の年もあれば2回の年もあります。
また、土用の丑の日は夏だけでなく、冬・春・秋の土用にもあります。ただし、一般に大きく取り上げられるのは夏の土用の丑の日です。
土用の丑の日の意味、うなぎを食べる理由、スピリチュアルな意味を知りたい方は、土用の丑の日のスピリチュアルな意味とは?2026年・2027年はいつ?うなぎを食べる理由も解説をご覧ください。
丑の日の日付一覧を確認したい方は、2026年・2027年の土用の丑の日はいつ?丑の日カレンダーと一の丑・二の丑が便利です。
土用と大犯土・小犯土の違い
土用と似たものに、大犯土・小犯土があります。どちらも土いじりを慎む意味がありますが、決まり方は違います。
土用は、立春・立夏・立秋・立冬の前にある季節の調整期間です。一方、大犯土・小犯土は、日の干支で決まる選日のひとつです。
草むしり、植え替え、土木工事、地鎮祭などを細かく見たい場合は、土用だけでなく大犯土・小犯土も確認すると安心です。詳しくは、大犯土・小犯土とは?2026年の日付と草むしり・土いじり・引っ越しで気をつけることをご覧ください。
土用中に髪を切るのはだめ?
土用中に髪を切ると運気が下がるのか、気になる方もいます。これは、土いじりほど共通性の高い禁忌ではなく、俗信として語られることが多いテーマです。
土用の中心的な禁忌は、あくまで土を大きく動かすことです。ただし、髪を切ることは印象や気分を大きく変えるため、土用中は大きなイメージチェンジを避けたいと考える人もいます。
気になる場合は、毛先を整える程度にする、間日や土用明けにずらすなど、自分が安心できる形を選ぶとよいでしょう。詳しくは、土用に髪を切るのはよくない?2026年・2027年の髪を切ってはいけない日と間日をご覧ください。
土用を気にしすぎないために
土用を知ると、「これもだめなの?」「あれも避けた方がいいの?」と不安になることがあります。けれど、土用は暮らしを止めるための暦ではありません。
大切なのは、避けられる大きな土作業は避けること。避けられないことは、できる範囲で丁寧に行うこと。そして、土用をきっかけに体調や暮らしを整えることです。
土用は、怖がるよりも立ち止まって整える期間として使うと、生活に役立ちます。土を休ませるように、自分自身も少し休む。予定を詰め込みすぎず、家の中を整え、食事と睡眠を見直す。それだけでも、土用の知恵は十分に活かせます。
よくある質問
土用とは何ですか?
土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の前にある季節の変わり目の期間です。年に4回あり、昔から土を動かすことを慎む時期として知られています。
2026年の土用期間はいつですか?
2026年の土用は、1月17日〜2月3日、4月17日〜5月4日、7月20日〜8月6日、10月20日〜11月6日です。
2027年の土用期間はいつですか?
2027年の土用は、1月17日〜2月3日、4月17日〜5月5日、7月20日〜8月7日、10月21日〜11月7日です。
土用の間日とは何ですか?
土用期間中でも土を動かしてよいとされる例外日です。土いじりや草むしりをどうしても行いたい場合は、間日を目安にすると安心です。
土用に草むしりをしてはいけないのですか?
根から抜く草むしりは、土を動かす作業にあたるため、土用中は避けるのが無難です。どうしても必要な場合は、間日を選ぶか、地上に出ている部分を軽く刈る程度にするとよいでしょう。
土用に土いじりをしてしまったらどうすればいいですか?
必要以上に怖がる必要はありません。作業した場所を整え、土地に感謝し、次の本格作業は間日や土用明けに回しましょう。
土用中に神社参拝してもいいですか?
土用中の神社参拝そのものを禁じるものではありません。遠方へ無理に出かけるより、近くの神社で静かに感謝を伝える参拝が向いています。
土用は気にしすぎなくてもいいですか?
気にしすぎる必要はありません。土用は怖がるためのものではなく、季節の変わり目に無理を減らし、暮らしを整えるための暦です。
まとめ
土用は、春・夏・秋・冬の年4回めぐってくる季節の調整期間です。2026年は、1月17日〜2月3日、4月17日〜5月4日、7月20日〜8月6日、10月20日〜11月6日。2027年は、1月17日〜2月3日、4月17日〜5月5日、7月20日〜8月7日、10月21日〜11月7日です。
土用中は、土いじり、草むしり、植え替え、基礎工事、地鎮祭など、土を大きく動かすことを慎むとされます。ただし、すべての行動が悪いわけではありません。間日を使う、土用明けに回す、日常の軽い管理にとどめるなど、現実の暮らしに合わせて取り入れれば大丈夫です。
土用は、不安になるための期間ではありません。次の季節へ進む前に、体と心、家と庭、予定と気持ちを整えるための時間です。怖がりすぎず、でも雑に扱わず、土用の知恵を暮らしの中で上手に活かしていきましょう。
