四柱推命の「通変星(つうへんせい)」は、あなたの性格や才能、対人傾向を言語化してくれる大切なヒントです。ここでは通変星とは何か、自分の星の出し方、そして十神(じっしん)それぞれの意味を、できるだけわかりやすく整理します。
通変星とは?四柱推命で「自分の星」を読むための基本
四柱推命は、生年月日と出生時刻から「年柱」「月柱」「日柱」「時柱」の四つの柱を立て、天干(てんかん)と地支(ちし)の組み合わせで運勢や性格を読み解く占術です。
その中でも通変星は、日干(にっかん)=あなた自身を基準に、ほかの天干がどんな関係性を持つかを「10種類の星(十神)」として表現したものです。
通変星は「良い・悪い」で決めつけるためのものではありません。むしろあなたの強みの出方、つまずきやすい場面、運気の乗り方を整理して、現実の選択に活かすための“地図”のような存在です。
日干(天干)を基準にする理由
四柱推命では、日柱の天干である日干が「自分そのもの」を表します。
他の天干は、環境・他人・社会・役割など「自分の外側」を示しやすい要素です。だから通変星は、自分(=日干)が世界とどう関わりやすいかを読み解くのに向いています。
通変星が教えてくれること
通変星(十神)を押さえると、次のようなテーマが見えやすくなります。
- 性格のクセ(譲れないポイント、気分の波、こだわり)
- 得意な動き方(先に動く/整えてから動く/人と組む/一人で突き詰める)
- お金・仕事の掴み方(堅実型/チャンス型/評価型/専門型)
- 人間関係のスタイル(距離感、協調、主導権、甘え方)
通変星を理解する前に:五行と陰陽を押さえる
通変星は「通変星 五行」という言葉で検索されるように、五行と陰陽が土台です。ここが曖昧だと、出し方も読み方もブレてしまいます。
天干と五行・陰陽の対応(ここだけは暗記でOK)
天干は10種類あり、五行(木火土金水)と陰陽(陽・陰)に分かれます。
- 木:甲(陽)・乙(陰)
- 火:丙(陽)・丁(陰)
- 土:戊(陽)・己(陰)
- 金:庚(陽)・辛(陰)
- 水:壬(陽)・癸(陰)
また、甲・丙・戊・庚・壬が「陽」、乙・丁・己・辛・癸が「陰」です。
相生(そうしょう)と相剋(そうこく)の流れ
五行には、エネルギーが生まれる流れ(相生)と、制御する流れ(相剋)があります。
- 相生:木→火→土→金→水→木
- 相剋:木→土→水→火→金→木
通変星は、日干と相手の天干の「五行関係」+「陰陽の一致・不一致」で決まります。
通変星の出し方:四柱推命で「自分の星」を見つける手順
ここが一番知りたいところですよね。通変星の出し方は、流れを覚えると意外とシンプルです。
手順1:まず日干(自分)を確認する
命式を出したら、日柱の天干を見ます。これがあなたの「日干」で、通変星を出す基準になります。
「四柱推命 自分の星」と検索する方の多くが、ここで迷いやすいのですが、まずは日干を特定できれば半分できたようなものです。
手順2:年柱・月柱・時柱の天干を1つずつ見る
次に、年柱・月柱・時柱の天干(つまり日干以外の天干)を順番に見て、日干との関係で通変星を決めます。
この「天干どうしで出す通変星」を、実務では天干通変星として扱うことが多いです。
手順3:五行関係を判定する(5パターン)
日干から見て、相手の天干がどの位置かを判定します。
- 同じ五行(比和)
- 日干が生じる五行(表現・出力)
- 日干が剋する五行(財)
- 日干を剋する五行(官・殺)
- 日干を生じる五行(印)
手順4:陰陽が同じか違うかで「10種類」に分かれる
ここが通変星の核心です。五行関係が同じでも、陰陽が違うと星が変わります。
- 同じ五行:陰陽が同じ→比肩/陰陽が違う→劫財
- 日干が生じる五行(表現):陰陽が同じ→食神/陰陽が違う→傷官
- 日干が剋する五行(財):陰陽が同じ→偏財/陰陽が違う→正財
- 日干を剋する五行(官・殺):陰陽が同じ→偏官(七殺)/陰陽が違う→正官
- 日干を生じる五行(印):陰陽が同じ→偏印/陰陽が違う→印綬
具体例:甲(きのえ)日干の場合
日干が甲(木の陽)だとします。
- 相手が丙(火の陽)→木が火を生じ、陰陽も同じなので食神
- 相手が丁(火の陰)→木が火を生じるが陰陽が違うので傷官
- 相手が戊(土の陽)→木が土を剋し、陰陽が同じなので偏財
- 相手が己(土の陰)→木が土を剋し、陰陽が違うので正財
より早く確認したい場合は、通変星早見表を使う方法もあります。別ページに「早見表と出し方」をまとめているので、手元で照合したい方は参考にしてください。 通変星早見表と通変星の出し方をまとめた解説
通変星(十神)10種類の意味と特徴
ここからは「四柱推命 通変星」を理解するうえで欠かせない、十神それぞれの意味を整理します。
それぞれを性格のラベルとして眺めると、あなたの中の“使いやすい力”と“暴れやすい力”が見えてきます。
比肩(ひけん):自立心とマイペースの星
比肩は「自分は自分」という芯の強さを表します。流されにくく、独立心があり、責任も自分で背負えるタイプになりやすいでしょう。一方で、頑張りが強すぎると「人に頼れない」「譲れない」が増えて、気づかぬうちに孤軍奮闘になりやすい面もあります。
比肩の魅力は、競争ではなく自分の基準で淡々と積み上げられること。周囲と合わせるより、自分のリズムを守るほど運が整いやすい星です。 四柱推命で比肩の意味・性格傾向を詳しく読む
劫財(ごうざい):突破力と勝負勘の星
劫財は比肩と同じ「自我」の系統ですが、より勝負・変化・突破に寄りやすい星です。欲しいものを取りに行くエネルギーが強く、環境を変えたり、殻を破ったりする力があります。反面、勢いが出るほど「奪う・奪われる」の感覚が刺激され、対人やお金で波が出ることも。
劫財の運の使い方は、無理に我慢して小さく収まるより、ルールを決めて大胆に動くこと。勝負どころを見誤らない工夫が鍵です。 四柱推命の劫財とは?性格や相性の読み方
また、劫財がどの柱にあるかで運勢の出方は変わります。柱別の傾向は、こちらで整理しています。 劫財が年柱・月柱・日柱・時柱にあるときの運勢
食神(しょくじん):愛され力と「楽しむ才能」の星
食神は、人生に余裕と喜びを運んでくれる星です。人当たりが柔らかく、面倒見もよく、自然体で人を和ませる力があります。表現力や創造力が伸びやすく、趣味が仕事につながることも。
ただし、居心地の良さを求めすぎると「頑張りどころで緩む」「目標がぼやける」といった形で停滞が出ることがあります。食神を活かすコツは、楽しみを“習慣”に落とすこと。小さく続けるほど運の追い風になりやすいでしょう。 四柱推命の食神とは?恋愛や仕事の特徴を詳しく読む
傷官(しょうかん):鋭さと美意識、言葉の星
傷官は感性の鋭さと表現の切れ味を示します。違和感に気づく力が強く、改善点を見つけたり、言語化したりするのが得意です。クリエイティブにも強く、独特のセンスや美意識で評価されやすいでしょう。
一方で、正しさや完成度を追いすぎると、周囲の未熟さが気になり、言葉が刺さりやすくなることもあります。傷官の開運ポイントは、鋭さを“攻撃”ではなく作品・企画・提案に変換すること。自分の表現の置き場があるほど運が整います。 四柱推命で傷官の意味と対処法を詳しく読む
偏財(へんざい):チャンスと人脈で富を動かす星
偏財は、固定の収入よりも縁・流れ・タイミングで富を作りやすい星です。社交性があり、人に会うほど情報が集まり、良い話が舞い込みやすい傾向があります。商売感覚にも恵まれ、企画・営業・交渉などで花が咲きやすいでしょう。
ただし、偏財は“動くお金”でもあるため、入る時は入るけれど出る時も出ます。気前よさが魅力になる一方で、境界線が薄いと散財に繋がることも。偏財を味方につけるなら、人に使うお金の「上限」を決めることが安定の鍵です。 四柱推命の偏財とは?性格・恋愛・お金の傾向
偏財が多いときの雰囲気や恋愛傾向を知りたい場合は、こちらも参考になります。 偏財が多い場合の特徴を掘り下げた解説
正財(せいざい):堅実さと信用で積み上げる財の星
正財は、努力と信用で財を育てる星です。コツコツ型で、計画的に貯めたり、形にしたりするのが得意。仕事でも真面目さが評価に繋がりやすく、長期で安定しやすい傾向があります。
反面、正財が強いほど「失敗したくない」「崩したくない」と慎重になりすぎ、チャンスを見送ってしまうこともあります。正財の運を伸ばすコツは、堅実さを守りつつ小さく挑戦できる枠を作ること。安全運転のまま運の幅が広がります。 四柱推命の正財とは?性格と相性・運の活かし方
正財がどの柱にあるかで、運勢の出方はより具体的になります。 正財が年柱・月柱・日柱・時柱にあるときの運勢
偏官(へんかん・七殺):勝負強さと試練を越える星
偏官は「七殺(しちさつ)」とも呼ばれ、プレッシャーや課題を引き寄せやすい星です。ただしそれは、あなたに突破力・胆力・勝負強さが備わる可能性を示します。強い相手や厳しい環境と縁ができやすく、乗り越えるほど格が上がるタイプです。
一方で、頑張りすぎると心身が削れやすい星でもあります。偏官を活かすには、気合いだけで走らず、休息と撤退のルールを持つこと。追い込みの才能を長く使える形に整えるのが開運です。 四柱推命の偏官(七殺)とは?性格や恋愛の傾向
正官(せいかん):信頼と社会的評価を育てる星
正官は、社会の中での信用・役割・評価に強い星です。礼儀や秩序を大切にし、正しい努力を積み上げられます。上司や組織との相性も良く、責任ある立場に就くほど運が伸びやすいでしょう。
ただし、正官が強いほど「ちゃんとしなきゃ」が増え、自分にも他人にも厳しくなりがちです。正官を心地よく使うコツは、ルールに縛られるのではなく、ルールを味方にして自分を守ること。信頼は、あなたの人生を安定させる大きな資産になります。 四柱推命の正官とは?性格・運勢・相性を詳しく読む
偏印(へんいん):ひらめきと独自性、学び方が個性的な星
偏印は「枭神(きょうしん)」とも呼ばれ、独自の視点・発想・ひらめきに恵まれる星です。一般的な手順よりも、直感や興味から学びを深めやすく、専門分野で尖るほど魅力が増します。
一方で、偏印が強いと「普通が合わない」「気分の切り替えが極端」「興味の対象が急に変わる」といった出方もあり、周囲から四柱推命 変わり者と見られることがあるかもしれません。偏印の開運ポイントは、気分に左右されないように学びの型(時間・場所・道具)を固定すること。才能が安定して発揮されます。 四柱推命の偏印とは?変わり者と言われる理由と活かし方
印綬(いんじゅ):守られ運と知性、積み上げる学びの星
印綬は「正印」とも言われ、安定した学び・支援・守りの星です。教わる、学ぶ、資格を取る、体系化する、といったことに強く、長く続けるほど力になります。人から助けられやすい星でもあり、良い師・良い環境に縁ができると伸びが早いでしょう。
ただし、守りが強い分、動きが慎重になりすぎると「考えるだけで終わる」状態になりやすいことも。印綬を活かすには、学んだことを小さく実践して手応えを得ること。知識が現実の武器に変わります。 四柱推命の印綬とは?性格や運勢の特徴を詳しく読む
通変星は「どの柱にあるか」で運勢の出方が変わる
同じ通変星でも、年柱・月柱・日柱・時柱のどこにあるかで、テーマが現れやすい領域が変わります。
年柱は家系や幼少期、月柱は社会性や仕事の基盤、日柱は自分とパートナー、時柱は晩年や未来志向に関わりやすい、と読むのが基本です。
たとえば正財なら「安定した財の作り方」が人生のどこで強く出るかが見えますし、劫財なら「勝負の仕方」がどの場面で表れやすいかを整理できます。柱別の具体像を知りたい場合は、以下の解説が参考になります。 正財が年柱・月柱・日柱・時柱にあるときの運勢 劫財が年柱・月柱・日柱・時柱にあるときの運勢
通変星の偏りとバランス:強みは「使い方」で運になる
命式では、同じ通変星が複数出たり、ある系統が偏ったりします。偏りは欠点ではなく、あなたの武器が尖っているサインでもあります。
- 財(偏財・正財)が多い:お金・現実・人脈が人生のテーマになりやすい。計画と境界線が運を守る。
- 官(偏官・正官)が多い:責任や立場で伸びる。頑張りすぎない仕組みづくりが鍵。
- 印(偏印・印綬)が多い:学びや精神性が柱になる。実践と発信で現実が動く。
- 比劫(比肩・劫財)が多い:自立と勝負の人生。協力の設計が運を広げる。
- 食傷(食神・傷官)が多い:表現で開く。作品・言葉・技能の“置き場”が開運の鍵。
大切なのは、「強い星=良い」「弱い星=悪い」と短絡的に決めないことです。通変星は、あなたの人生がどんなテーマで動きやすいかを示すだけ。整えるほど、あなたらしさは味方になります。
まとめ:通変星を知ると、人生の攻略がうまくなる
通変星(十神)は、日干を基準に、五行と陰陽の関係から導く10種類の性格・才能の言語です。
通変星とは何かを理解し、自分の星を出せるようになると、「自分がどんな場面で力を出しやすいか」「どこで詰まりやすいか」が驚くほど整理されます。
まずは日干を確認し、年柱・月柱・時柱の天干から通変星を出してみてください。さらに深めたくなったら、早見表で照合しながら理解を固めるのがおすすめです。 通変星早見表と通変星の出し方をまとめた解説
あなたの命式の中の星は、欠点探しではなく人生の運用マニュアルです。星の性質を知り、現実に落とし込むほど、運はあなたの味方になっていきます。



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