結婚に向かない干支という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?これは「結婚ができない干支」というわけではなく、「一般的に結婚生活に困難が生じやすい」と言われる干支のことを指します。この記事では、異常干支・暗合異常干支の中でも特に結婚に問題が起こりやすいとされる干支について詳しく見ていきます。なお、これはあくまで参考程度にご覧いただき、実際の結婚生活には個別の要素が大きく影響することをご理解ください。
異常干支(いじょうかんし)とは?
60ある干支(かんし)はそれぞれ固有の特徴を持ちますが、特に他の干支よりも強い個性をもつ13種類を異常干支(いじょうかんし)と呼びます。異常干支を持つ人は、社会の枠にはまらない自由な発想力があると言われています。クリエイティブな世界で活躍したり、時代を変える発明や、人々が驚く開発などの分野で能力を発揮することで、社会に貢献する存在になる可能性を秘めています。
異常干支が生まれる条件は、他の干支と同じく十干(じゅっかん)と十二支(じゅうにし)の組み合わせでできており、その点では特別な理由で生まれるわけではありません。一部では異常干支を持つのは前世のカルマだと言われることもありますが、現代の四柱推命ではその性質をプラスに活かすことができる強みと捉えられています。
異常干支には通常異常干支と暗合異常干支の2つに分類され、通常異常干支は6種類、暗合異常干支は7種類あります。

通常異常干支
- 甲戌(きのえいぬ)
- 乙亥(きのとい)
- 戊戌(つちのえいぬ)
- 庚子(かのえね)
- 辛亥(かのとい)
- 丁巳(ひのとみ)
暗合異常干支
- 辛巳(かのとみ)
- 壬午(みずのえうま)
- 丁亥(ひのとい)
- 丙戌(ひのえいぬ)
- 戊子(つちのえね)
- 癸巳(みずのとみ)
- 己亥(つちのとい)
異常干支を持つ人は、他の人とは違うユニークな見方ができ、今までの常識にとらわれない考え方ができるという強みの持ち主です。
三業干支とは?
三業干支(さんごうかんし)とは、先祖の業(ごう)によって影響を受ける特定の干支のことを言います。もともとは算命学の用語ですが、四柱推命においても大いに活用できます。年柱、月柱、日柱に着目し、どこにあっても影響を受けるでしょう。全部で20干支あります。
ここでいう先祖とは6代前までの範囲を指します。先祖をしっかり供養することが、三業干支の凶意の緩和にもつながります。

三業干支の分類と結婚に関する影響
三業干支は以下のように分類され、それぞれの業が結婚生活に影響を及ぼすことがあります。
業名 | 干支 | 結婚に関する影響 |
---|---|---|
不族の業 | 甲子、甲辰 | 平凡な結婚生活を目指すと障害が生じやすい。男性は家系が最後になることが多く、女性は夫の仕事運を損なうことが多い。 |
祇王の業 | 乙巳、乙酉 | 離婚再婚を繰り返すことが多い。波乱に満ちた結婚生活を送ることで解消される。 |
不信の業 | 丙辰、丙戌 | 信頼していた人から裏切られることが多い。裏切られることで運気が上がるが、自分が裏切ると運気が下がる。 |
徳攻の業 | 丁丑、丁未 | 人に好かれすぎて依存され、心が満たされない。相手を甘やかし続けると晩年には逃げられなくなる。 |
参籠の業 | 戊辰、戊戌 | 人生の主導権を握れず、自由が制限される。自由を求めると破滅の危険がある。 |
倒柱の業 | 己巳、己酉 | 実家や所属する組織を倒すことが多い。女性には影響がない。 |
傷体の業 | 庚辰、庚戌 | 身体に傷がつきやすいが、運気は上がる。先祖を供養することで凶意を緩和できる。 |
一人行の業 | 辛丑、辛未 | 独身でいると運気が良く、結婚すると運気が悪くなる。女性は夫と死別しやすい。 |
不子の業 | 壬辰、壬子 | 子供の縁が薄く、子供ができないか短命になりやすい。親子が密着しないことで凶意を消すことができる。 |
倒異の業 | 癸亥、癸酉 | 外部から来た人間を倒す。男性は妻や息子の妻が不幸になりやすく、女性は娘の夫が不幸になりやすい。 |
結婚に向かない干支
まず、「結婚に向かない」とされる干支には、いくつかの共通点があります。
- 自立心が非常に強く、他人と生活を共にすることにストレスを感じやすい
- 感受性が豊かすぎて、人間関係において傷つきやすい傾向がある
- 恋愛は得意でも、安定した家庭生活を維持するのが苦手
- 孤独を好み、自由や精神的な空間を求める
これらの傾向は、干支のもつ五行や陰陽のバランス、天干地支の組み合わせ、さらに三業干支や特殊星と呼ばれる要素にも関係しています。
以下では、結婚運において課題を抱えやすいとされる代表的な干支を紹介し、それぞれの性格的な特徴とスピリチュアルな意味を解説します。
結婚に向かない干支丙午(ひのえうま)
「丙午の女性は結婚に向かない」と昔から言われることがあります。これは江戸時代の迷信が元になっていますが、実際に丙午は強いエネルギーを持つ干支であることは確かです。
- 特徴: 非常に強い意志と独立心を持ち、自分の意見をはっきりと持つ。周囲に合わせることが苦手で、恋愛でも主導権を握りやすい。
- スピリチュアルな視点: 丙午の魂は「炎」のように強く、情熱と直感に従って人生を切り拓いていくタイプ。だからこそ、魂の成長には自由と自己表現の場が必要なのです。
- 結婚へのヒント: 同じように自立したパートナーと、お互いの自由を尊重し合える関係を築くことが理想。依存や束縛を避け、信頼と尊重がある距離感のある関係がうまくいく秘訣です。
結婚に向かない干支癸酉(みずのととり)
癸酉は三業干支で「倒異の業」と呼ばれ、結婚相手に強い影響を与える干支とされます。
- 特徴: 繊細で直感的な面が強く、相手の感情に深く共鳴する。反面、感情の起伏が激しく、感情で相手を傷つけてしまうことも。
- スピリチュアルな視点: 癸酉は「外から来た人を倒す業」と言われ、夫や嫁など家族に入ってきた人が不幸になりやすい傾向があるとされます。これは、自分の中の強すぎるエネルギーをどう調和させるかが重要なテーマとなります。
- 結婚へのヒント: 相手に求めすぎず、自分自身を癒すことにフォーカスを。家族との距離感やエネルギーの向け方を意識して、自分の世界と相手の世界を混ぜすぎないようにすると良いでしょう。
結婚に向かない干支己巳(つちのとみ)
己巳も三業干支で「倒柱の業」を持ち、結婚後に配偶者を支えるどころか、倒してしまう傾向があるとされます。
- 特徴: 努力家で賢く、計画性のあるタイプ。ただし、相手に対して理想が高く、批判的になりやすい傾向があります。
- スピリチュアルな視点: 己巳は「自分が家を支える柱であるべきだ」というエネルギーが強く、その反動で相手の柱(パートナー)を無意識に倒してしまうとされます。因縁の解消が人生のテーマになることも。
- 結婚へのヒント: パートナーに対するコントロール欲を手放し、相手の個性や弱さを受け入れる心の余裕を持つこと。自分の中にある「完璧主義」を癒していくことで、夫婦関係が安定しやすくなります。
結婚に向かない干支戊戌(つちのえいぬ)
戊戌は三業干支で「不信の業」と呼ばれ、大切なときに信頼していた相手から裏切られるという運命を持つとされます。
- 特徴: 真面目で信念が強く、頼られる存在。ただし、理想を追い求めすぎて現実とのギャップに苦しむことも。
- スピリチュアルな視点: 戊戌の魂は、信頼と裏切りというテーマを通して魂の学びを進めていく使命があります。過去生や家系のカルマの影響を受けやすいとも言われます。
- 結婚へのヒント: パートナーに完璧を求めすぎず、自分もまた未熟な存在だという前提で関係を築くとバランスが取れます。信じすぎないことで信じ合える関係を目指しましょう。
結婚に向かない干支辛丑・辛未(しんちゅう・しんび)
辛丑と辛未は三業干支の「一人行の業」と呼ばれ、結婚後に配偶者と経済的に離れたり、離婚に至ることもあると言われます。
- 特徴: センスがあり、自分の世界を大切にする孤高の存在。人間関係においても一定の距離感を保つ傾向が強い。
- スピリチュアルな視点: 一人で歩む宿命を持って生まれてきたとされ、「夫婦で生きる」よりも「自立した個として存在する」ことに重きを置きます。孤独や独立を通して魂の成熟を目指す干支です。
- 結婚へのヒント: 無理に相手とべったりな関係を作ろうとせず、精神的に自立した大人同士のパートナーシップを目指しましょう。別財布や別居婚などのスタイルも選択肢に入れるとよいかもしれません。
結婚に向かない干支を持っていても幸せになれる理由
「この干支は結婚に向かない」と聞くと、ネガティブな気持ちになる方も多いかもしれません。でも、四柱推命において大切なのは、干支そのものよりも、命式全体のバランスと、そのエネルギーをどう生かすかという点です。
- 丙午だからといって一生結婚できないわけではありません。
- 癸酉でも、しっかりエネルギーのコントロールができればパートナーを幸せにできます。
- 戊戌の不信の業も、裏切りを乗り越えた先に深い絆が育ちます。
結局のところ、結婚とは「誰と」「どんな関係を築くか」よりも、「自分がどう生きるか」の反映なのです。どんな干支であっても、自分の魂の性質を理解し、癒し、育てていくことで、真実のパートナーシップを築くことができます。
終わりに
「結婚に向かない干支」と言われる人たちは、実は深い魂の学びや特別な使命を持って生まれてきた人たちです。そのエネルギーは一見すると結婚に不利に働くかもしれませんが、スピリチュアルな視点で見れば、より深い愛や信頼、自由と自立のパートナーシップを体現するための導きとも言えるのです。
自分の干支に宿る力を否定せず、その本質を受け入れ、人生のテーマとして向き合っていくこと。そうすることで、どんな干支の人も、愛に満ちた結婚を実現することができます。
あなたの命式にどんな干支があるのか、一度じっくり向き合ってみてください。結婚に向かないとされる干支の持ち主こそ、魂レベルでの愛を学び、与えるためにこの世に生まれてきたのかもしれません。
コメント