一年の中で最も寒さが厳しく、空気がピンと張り詰める季節。暦の上では大寒を越え、春の気配がまだ見えない頃に訪れるのが「冬の土用(ふゆのどよう)」です。
「土用」といえば夏の「土用の丑の日」を思い浮かべがちですが、土用は春夏秋冬すべてにあり、季節の境目に起こる“気”の切り替えを整えるための大切な期間。冬の土用は、陰の気が極まり、そこから陽へ転じる立春直前の“最終調整”にあたります。
冬土用は、スピリチュアルな視点で言えば「1年分の滞りをほどき、春の流れに乗るための毒出し(デトックス)」が起こりやすいタイミング。心と体が揺れやすい時期だからこそ、やってはいけないことを避け、やると良いことに意識を向けるだけで、春からの運気の伸び方が変わっていきます。
2026年・2027年の冬の土用はいつからいつまで?期間と節分・立春
冬の土用は、冬から春へ移るための“調整期間”。自然界でいえば、芽吹きの準備が地中で進む静かな時間です。ここでは2026年と2027年の冬土用スケジュールを、まずははっきり押さえましょう。
2026年(令和8年)の冬の土用
- 冬の土用の期間:2026年1月17日(土)〜2月3日(火)
- 節分(冬土用の最終日):2月3日(火)
- 立春:2月4日(水)(暦の上での春の始まり。運気の切り替えが本格化します)
2027年(令和9年)の冬の土用
- 冬の土用の期間:2027年1月17日(日)〜2月3日(水)
- 節分(冬土用の最終日):2月3日(水)
- 立春:2月4日(木)
冬の土用が“特別”と言われる理由
立春は、季節の切り替えであるだけでなく、運勢の見立てでは「新しい流れのスタートライン」として扱われることが多い節目。冬の土用はその直前に位置するため、言い換えるなら「古い流れを終わらせ、新しい流れを迎えるための“整地”」の期間です。
気が焦って外へ進もうとするほど、足元が不安定な感覚が出やすいのがこの時期の特徴。だからこそ冬の土用は、“動く”よりも“整える”が開運の基本になります。
冬土用のスピリチュアルな意味:土の気が強まり、毒出しが起こる
冬土用のキーワードは、ひと言でいえば「土台の調整」です。
東洋思想の陰陽五行では、季節は木・火・金・水の流れで巡り、その切り替えを担うのが「土」。冬(=水)から春(=木)へ移る直前は、エネルギーが切り替わる“境目”なので、どうしても心身の反応が出やすくなります。
たとえば、こんなことが起こりやすいでしょう。
- 気持ちの面に出やすい反応
- 理由もなく不安になる/過去の記憶が急に浮かぶ/小さなことでイライラする/やる気が出ない/妙に眠い
- 体の面に出やすい反応
- 胃腸の調子が乱れる/風邪っぽい/肌荒れ/古傷や肩こりがぶり返す/冷えが強くなる
ここで大切なのは、これらを「悪いことが起きた」と決めつけないこと。冬土用は、スピリチュアル的には“溜め込んだものが表に出やすい”時期です。心身の反応は、古い滞りを外に出すためのプロセスとして現れることも多く、無理に押さえ込むほど長引きやすい傾向があります。
「今は整える期間」と理解して、ペースを落とし、ゆるめることが結果的に運気の回復を早めます。
冬の土用にしてはいけないこと:土いじり・大きな決断・無理な移動
冬の土用は「禁止だらけで怖い期間」ではありません。
ただし、昔から伝わる“控えた方がいいこと”には、精神論だけではない現実的な理由も重なっています。ここでは、特に質問が多いポイントを中心に整理します。
1. 土いじり(庭・畑・基礎に関わる作業全般)
土用期間に土を動かすことが忌まれるのは、陰陽道の考え方で土を司る神様「土公神(どくじん・どくしん・どこうしん)」が関わるからだとされます。土公神は土の領域を守る存在で、土用の期間は地中にいて土を支配すると考えられ、土を掘る・返す・大きく動かす行為がタブーになりました。
土公神について詳しく知りたい方は、こちらも参考になります。 「土公神(どこうしん)」
避けたい具体例
- ガーデニング・園芸:土の入れ替え、植え替え、花壇の作り変え、家庭菜園の耕し直し
- 草むしり・草刈り:根から抜く・地面を掻き起こす作業は“土いじり”に近い扱いになりやすい
- 土木・造園:穴掘り、庭石の移動、井戸・池まわりの工事
- 建築・外構:基礎工事、地面を掘る作業、大規模リフォーム
また現実面でも、冬の地面は凍結や緩みを繰り返して不安定になりがちです。大がかりな工事や庭づくりは、春に入ってから「思ったより歪みが出た」「予定外のやり直しが出た」といったトラブルにつながりやすいので、スピリチュアルと現実の両面で“避ける理由”が重なっています。
2. 契約・開業・引っ越しなど「土台が変わる決断」
土用は、季節の境目で気が揺れやすい時期。判断がブレやすいときに大きな決断をすると、後から条件が変わったり、想定外の要素が出てきたりして「土台から揺らぐ」形になりやすいと言われます。
特に注意したい例
- 仕事:開業・開店、重要契約、基盤となる変更(拠点移転・大きな投資など)
- 住まい:引っ越し、新居契約、家の大きな買い物
- 人生の節目:入籍・結納など、後戻りしにくい決断
ただし、ここで誤解しないでほしいのが「準備までダメ」という意味ではないこと。 情報収集・比較・計画・見積もり・書類整理など、“固める前の整備”はむしろ冬土用に向いています。実行や締結を立春以降に回すだけで、流れがスムーズになることが多いです。
3. 無理なスケジュール、強行の旅行や移動
冬土用は、心身のバランスが崩れやすい時期。さらに冬は天候の影響で交通機関が乱れやすく、現実的にも“予定通りにいかないストレス”が増えがちです。
スピリチュアル的に「土用殺(どようさつ)」など方位の考え方もありますが、方位以前に、体調が落ちやすいタイミングで無理をすると、回復が遅れやすいのが怖いところ。冬土用の旅行は「詰め込まない」「余白を多めに」が基本です。
4. 土用に髪を切るのは本当に良くない?
土用は“気が不安定”とされるため、髪を切る行為(気の流れを変える行為)を避ける考え方もあります。気になる方は、立春以降に回すと気持ちが落ち着きやすいでしょう。
こちらの記事も参考になります。
土用に髪を切ると運気が下がる
冬の土用の「間日(まび)」とは?どうしても土いじりが必要なときの救済日
仕事の都合や、植物の状態などで「どうしてもこの期間に手を入れないと困る」ということはあります。そのために用意されているのが「間日(まび)」です。
間日は、土用の禁忌を司る土公神が天上へ出かける日とされ、伝承上は土いじりの影響が出にくい特例日として扱われます。
冬の土用の間日は、基本的に「寅・卯・巳の日」です。ここでは2026年・2027年の冬土用の間日をまとめます。
2026年 冬の土用の間日
- 1月17日(土):卯の日
- 1月19日(月):巳の日
- 1月28日(水):寅の日
- 1月29日(木):卯の日
- 1月31日(土):巳の日
2027年 冬の土用の間日
- 1月23日(土):寅の日
- 1月24日(日):卯の日
- 1月26日(火):巳の日
間日に作業をした場合は、心の中で一言「整えるために手を入れさせていただきます」と区切りをつけるだけでも、気持ちが落ち着きます。土は“生きている場所”。丁寧に扱う意識が、結果として運気の乱れを抑えてくれます。
冬土用に体調不良やトラブルが増える?スピリチュアル的な見方と整え方
「冬土用は体調不良になりやすい」「土用の時期はトラブルが増える気がする」と感じる人は少なくありません。これは、怖がるより“仕組み”を知った方がラクになります。
冬土用は、季節の境目で気が乱れ、心身のセンサーが過敏になりやすい時期です。普段なら流せることを大きく受け取ってしまったり、疲れが表に出たりします。スピリチュアル的には、これは「今まで溜めていた歪みが表面化して、整え直しが始まったサイン」とも言えます。
整え方のコツ
- 睡眠を最優先:短時間でも“深く休む”意識を持つ
- 胃腸を労わる:温かい汁物・消化の良いもの中心に
- 予定を詰めない:30分の余白が、トラブル回避につながる
- 決断を急がない:「今決める」より「整えてから決める」
土用を“気にしない”という選択をする人もいます。もちろん、最終的にはあなたの価値観です。ただ、もし毎年この時期に疲れやすいなら、土用の考え方を「怖いルール」ではなく自分を守るための生活リズムとして取り入れると、しんどさが減ることが多いでしょう。
冬の土用に「やると良いこと」:運気を整える具体的な過ごし方
冬土用は、派手な開運アクションよりも、静かに整えるほど効いてきます。ここでは“やってはいけない”の反対として、運気を上向かせるための実践をまとめます。
1. 断捨離と浄化(スペース・クリアリング)
春の運気が入ってくるには、まず“入る場所”が必要です。クローゼットや引き出しに古いものが詰まっていると、新しい流れは入りにくくなります。
着ていない服、使っていない化粧品、増えすぎた紙類、放置したままの書類などは、過去のエネルギーを溜めやすい場所。冬土用は“整理がはかどる”時期でもあります。
2. デジタル断捨離で「情報の毒出し」
冬土用の揺らぎは、情報過多で増幅します。スマホの写真整理、不要なアプリ削除、通知を減らす、メルマガ解除など、目に見えない“情報の土”を整えると、思考がスッと軽くなる人が多いです。
3. 内観(ジャーナリング・静かな時間)
冬土用は、外へ攻めるより内側を整えるほうが運気が伸びます。
ノートに「今不安なこと」「手放したいこと」「春にどうなりたいか」を書き出すだけでも、気持ちが整理されて、立春以降の行動が早くなります。
4. 温活(冷え対策)で気の巡りを戻す
冷えは、現実面でもスピリチュアル面でも“停滞”を呼びやすい要素。首・手首・足首など「首」とつく場所を温めると、全身の巡りが変わります。
昔から「土用灸」という言葉があるように、土用は養生と相性の良い期間。温かい飲み物、湯船、腹巻き、靴下など、できる範囲で整えてみてください。
5. 塩風呂でリセット(心が重いときに)
天然塩を湯船に入れてゆっくり浸かると、気持ちの切り替えがしやすくなります。疲れが抜けないときほど、冬土用は“余計なもの”がまとわりつきやすい時期。入浴は、現実的にもスピリチュアル的にも最強のセルフケアです。
冬土用の開運フード:未の日・「ひ」のつく食べ物・赤い食べ物
土用には季節ごとに「土用の◯の日」という考え方があり、冬は「未(ひつじ)の日」が目安になります。冬の土用は寒さがピークに向かう時期なので、体を温める“陽”の要素を食から入れるのが理にかなっています。
2026年 冬土用の「未の日」
- 1月21日(水)
- 2月2日(月)
2027年 冬土用の「未の日」
- 1月28日(木)
冬土用におすすめの食べ方
- 「ひ」のつく食べ物:体を温める“火”の気を補う(例:ひじき、ひらめ、ひえ、ひつじ肉 など)
- 赤い食べ物:魔除けや活力の象徴(例:トマト、赤パプリカ、いちご、唐辛子、小豆 など)
また、土用は夏だけでなく冬にも“丑の日”自体は巡ってきます。一般に有名なのは夏ですが、寒い時期の土用に滋養をつける考え方として、うなぎなど栄養のあるものを選ぶ人もいます。大事なのは「無理をしない食べ方」。冬土用は、胃腸を冷やすより温めて、体力を温存する食が開運につながります。
土をいじってはいけない日を避けたい人へ:2026年・2027年の土用期間(春夏秋冬)
「土いじりをしてはいけない日」として土用を意識するなら、冬土用だけでなく、春夏秋冬それぞれの土用も把握しておくと安心です。ここでは、2026年・2027年の土用期間をまとめておきます(いずれも“季節の始まりの直前”に入る調整期間です)。
2026年の土用期間(春夏秋冬)
| 季節 | 土用期間 | 目安 |
|---|---|---|
| 冬土用 | 1/17(土)〜2/3(火) | 立春の直前 |
| 春土用 | 4/17(金)〜5/4(月) | 立夏の直前 |
| 夏土用 | 7/20(月)〜8/6(木) | 立秋の直前 |
| 秋土用 | 10/20(火)〜11/6(金) | 立冬の直前 |
2027年の土用期間(春夏秋冬)
| 季節 | 土用期間 | 目安 |
|---|---|---|
| 冬土用 | 1/17(日)〜2/3(水) | 立春の直前 |
| 春土用 | 4/17(土)〜5/4(火) | 立夏の直前 |
| 夏土用 | 7/20(火)〜8/6(金) | 立秋の直前 |
| 秋土用 | 10/21(木)〜11/6(土) | 立冬の直前 |
まとめ:冬の土用は“止まる”ための期間ではなく、“整える”ための期間
2026年・2027年の冬の土用は、春を迎える直前の繊細な調整期間です。土の気が強まるこの時期は、心身の揺らぎやすさとして現れることもありますが、それは決して不吉なサインではなく、むしろ整え直しのサインであることが多いもの。
土いじりや大きな決断を避け、どうしても必要なら間日を活用し、断捨離や温活、内観で静かに土台を固める。そうやって冬土用を丁寧に過ごした人ほど、立春からの流れに軽く乗っていけます。
外側の変化は、内側の整いの後からついてきます。春の芽吹きを焦らず待つように、まずは深呼吸して、今日できる“整える一手”から始めてみてください。


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