四柱推命の癸についてです。癸(みずのと)は、十干の9番目の字で、五行の水に十干の癸を配したもので、癸の字は「揆」(はかる)につながり、植物の内部にできた種子が大きさを測れるまで大きくなった状態です。陰陽五行説では水性の陰に割り当てられており、日本では「みずのと」(水の弟)とも呼ばれます。
四柱推命の「癸(みずのと)」の性格や特徴
四柱推命における癸(みずのと)は、五行思想において「水」の元素を持つ「陰」の性質を示します。
癸から読み取れるもの
四柱推命では日柱がその人の本質的な性質や特徴を表します。そのため、十干を読み取る場合でも日柱の干支から読み取ります。
ここでは日柱の干支=日干から読む癸の性格や特徴を解説します。
癸は、自然界の雨、雪、霧のように天から静かに降り注ぐ存在と例えられます。この象徴は、「水」の五行に属し、その性質は「陰」のカテゴリーに分類されます。陰の特性は、小さく、静かで、受け入れる側の存在であり、寒さ、冷たさ、暗さ、そして影を思わせるものです。水と陰の性質が結びつくことで、癸は他者に潤いと癒しを提供する人物としてイメージされます。この組み合わせから生まれるのは、周囲を潤すことで生命を育む、柔らかくて思いやりのある性格の持ち主です。
性格:癸(みずのと)の人の特徴と性格
癸は、陰陽五行理論における水元素の陰の性質を持ちます。この性質は、一滴の水が集まって大きな流れを作り出すように、小さな努力が積み重なり大きな成果を生み出すことを象徴しています。
癸の人は、コツコツとした地道な努力を続けることができる勤勉なタイプです。外見は穏やかで静かですが、その内面には目標を達成するための強い忍耐力と堅実な努力があります。雨がすべての生命に恵みを与えるように、癸の人は他者に潤いをもたらし、癒やしを与えることができる人です。
知性を象徴する水の属性を持つため、癸の人は学問を好み、習得した知識を人の助けや自分の理想を実現するために使います。真面目でロマンチックな一面も持ち合わせており、知識を生かして周囲を支えることに喜びを感じます。
しかし、環境によっては不安定になることもあり、思慮深いがゆえに行動に移すまでに時間がかかることもあります。しかし、一度始めたことは、水滴が岩を穿つように、最後までやり遂げる力を持っています。
癸の開運の秘訣
癸の人は聡明で、自己分析や周囲の状況を冷静に見つめる能力に長けています。自分の立ち位置をしっかりと意識し、周囲に流されすぎないようにすることが大切です。自分自身と向き合い、冷静に分析することで、自分にとっての最善の道を見つけることができるでしょう。
仕事:癸の適職と職場環境
癸の人は、他人に喜びや癒しを提供する職業でその能力を最大限に発揮することができます。彼らは、他人の幸せを自分の幸せと感じることができるため、顧客や仕事のパートナーのために心を込めてサービスを提供することができます。
癸の人は努力家で、与えられた仕事を丁寧にこなすことができるため、どんな職業においても周囲からの信頼を得やすいです。自らがリーダーとして前に立つよりも、サポート役としてリーダーの背中を押すポジションでその真価を発揮します。
彼らは多才で何事も器用にこなすことができますが、特にサービス業や医療・福祉関連の仕事では、その奉仕の精神を生かして顕著な成果を上げることができるでしょう。直接感謝の言葉を受けることが多いほど、彼らのやりがいは増します。
また、研究職のように一つのテーマに集中して取り組む仕事も、彼らに適しています。自分の努力が他人の喜びにつながることを実感できる仕事は、彼らにとって大きな動機付けになります。
恋愛:癸の恋愛傾向
恋愛において、癸の人は細やかな愛情を相手に捧げるタイプです。彼らは、自身が癒やしを提供することで相手の笑顔を引き出すことに大きな喜びを感じます。豊かな愛情を持つ癸の人は、恋人に対して惜しみなく愛を注ぎます。
しかし、その優しさが時には彼らを苦しめることもあります。癸の人の優しさを利用しようとする人や、依存心の強い人との関係は上手くいかないことが多いです。彼らは、相手の知性や内面の豊かさを重視し、理知的で温かい心を持つ人との関係を望みます。
「あなたの愛情に応えたい」と思ってくれる人との関係では、癸の人は非常に良い関係を築くことができます。彼らの優しさと穏やかさは、多くの人を魅了し、愛される要因となります。
四柱推命「癸(みずのと)」と十二支
癸と十二支の組み合わせとその性格と特徴です。
癸丑の性格特徴
癸丑日干の人は、見かけによらず情熱を秘めた大器晩成型です。外見は穏やかですが、内面には強い情熱と直感力があり、これを行動に移す能力が特徴です。持ち前の勤勉さで地道に努力を重ね、最終的に大きな成果を上げます。困難な状況でも自分の信念を曲げず、強い意志を持って立ち向かうことができます。好奇心旺盛で、新しいことへの挑戦を楽しむ無邪気さも持ち合わせています。
癸卯の性格特徴
癸卯日干の人は、繊細で気配りができるコミュニケーションの達人です。家族や友人を大切にし、周囲に気を配ることができます。その優しさと控えめな態度で多くの人から信頼され、人望を集めます。趣味に富み、バランスの取れた私生活を送りやすいです。仕事では、その繊細さと几帳面さで信頼され、リーダーよりもサポート役として周囲を活かす役割で輝きます。
癸巳の性格特徴
癸巳日干の人は、純粋で個性的な魅力を持つ人です。一見、何を考えているのかわかりにくいですが、そのピュアさで人々を惹きつけます。女性は美しく、男性は独特な才能を持つことが多いです。友人や人脈に恵まれ、人生の多くの場面で支えを受けます。静かですが、一度決めたら執着心を持って追求し、望むものを手に入れることができます。
癸未の性格特徴
癸未日干の人は、愛嬌がありながらも競争心を秘めた努力家です。他人を蹴落とすことなく、正々堂々と目標に向かって進みます。探求心が強く、計画性にも優れているため、直感よりも熟考を経て行動することで成功を収めやすいです。その愛らしさと頭の良さで、周囲から頼りにされる存在になります。
癸酉の性格特徴
癸酉日干の人は、大胆な戦略を持つ知的な人です。困難に直面しても柔軟に対応し、大胆な方向転換を行うことができます。アートや音楽など、感受性が豊かで独自の才能を持つ人が多いです。こだわりが強く、人とは異なる視点から物事を捉え、行動します。その魅力で人々を惹きつけ、どの分野でも成功を収めることができます。
癸亥の性格特徴
癸亥日干の人は、気高く献身的な人です。周囲の世話を焼くことを好み、年下や後輩から特に信頼されます。外見とは異なる二面性を持ち、目標達成に向けてエネルギッシュに行動する一方で、慎重に物事を見極める傾向もあります。四柱推命の中で最後の干支であるため、エネルギー溢れる性格で、粘り強い努力を続けることで大きな成功を収めやすいです。
四柱推命の「癸(みずのと)」の相性
ここでは癸と他の十干との相性を解説します。十干には甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸がありますので、それぞれの相性についてです。
癸と甲の相性
癸と甲は、木を潤す雨のような関係です。癸は甲を支え、甲は癸の恵みで成長します。この関係性は時間が経つにつれて強固になり、癸の献身的な面が甲をさらに支える良い組み合わせとなります。
癸と乙の相性
癸と乙は、雨が草花を潤す関係に似ています。一緒にいることでリラックスし、安心感を得られる素敵な関係です。互いに居心地の良さを感じ、共に成長していけるでしょう。
癸と丙の相性
癸と丙の関係は、にわか雨のようです。共にいることで新しい視点や刺激をもたらし、互いに成長する機会を提供します。丙の率直さを癸が受け入れれば、互いに有意義な関係を築けます。
癸と丁の相性
癸と丁は、ロウソクの火によって温められる雨の関係です。癸は丁といることで明るく変化し、しかし近づき過ぎると火を消してしまう恐れもあります。適度な距離感が両者の楽しい時間を保証します。
癸と戊の相性
癸と戊は、山にしみ込む雨水のような関係です。癸は戊によってろ過され、魅力が増します。また、戊は癸の支えで自信を持ち、互いの良さを引き出す素晴らしい相性を持ちます。
癸と己の相性
癸と己は、田畑に降る雨の関係に例えられます。癸は己といることで新しい自分の可能性を発見し、しかし過度の雨は田畑を損ねることもあります。尽くし過ぎず、穏やかな関係を保つことが大切です。
癸と庚の相性
癸と庚は、雨と剣の組み合わせです。互いの存在が成長の源となり、庚は癸にとって頼りがいのある支えとなります。感謝の気持ちを持ち合えば、より深い関係を築けるでしょう。
癸と辛の相性
癸と辛は、宝石が雨に輝くような関係です。辛が癸の良さを引き出し、共にいることで癸は魅力を増します。しかし、辛のこだわりと癸の広い興味との間で理解を深める必要があります。
癸と壬の相性
癸と壬は、雨と海のような関係です。同じ水の性質を持ち、知性と共感で結ばれる友好的な関係を築けます。壬がリードすることでバランスが取れ、感情的になり過ぎないよう注意すると長続きする関係が築けます。
癸と癸の相性
癸同士は、同じ雨の組み合わせです。似た価値観と考え方を持つため、非常に居心地が良く、安心感を持てます。しかし、似ているゆえの競争心や小さな違いへの不満も生じるため、歩み寄りが重要です。
互いに高め合うライバル関係です。素早い思考を持ち、効率よく物事を進めることができます。能力を認め合い、競争しながら成長していくことができるでしょう。困難に直面した時も、共に乗り越えることが可能です。
癸と癸の相性
癸と癸は、思春期の兄弟のような関係です。似た性質を持つ「金」の五行に属するため、互いに引かれ合います。しかし、癸のストレートな言葉が癸の人を傷つけることも。互いに一歩引き、支え合う心があれば、長期的な関係を築くことができます。
癸と癸の相性
癸と癸は、型にはまらない関係が絆を深めるカギとなります。癸の人の広い視野と、癸の人の鋭い洞察力が、常識に囚われない発想を可能にします。自由な関係性を楽しみながら、互いの世界を広げていくことができるでしょう。
癸と癸の相性
癸と癸は、長く連れ添う夫婦のような相性を持ちます。一見不思議な関係に見えるかもしれませんが、最適なパートナーとなる可能性があります。癸の人の献身的な姿勢が、癸の人を心から支え、癒してくれるでしょう。
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