四柱推命は、陰陽五行説に基づいた東洋占術で、古くから多くの占い師たちに研究されてきました。その中で、通変星は10種類あり、それぞれが異なる特徴を持ちます。今回はその中でも「印綬(いんじゅ)」について、性格や適職、恋愛傾向などを詳しく解説します。
印綬とは?
印綬(印綬星)は、日干を生じる五行であり、日干と異なる陰陽の関係性になる場合の通変星です。印綬は「勲章を飾る組紐」を意味し、名誉や高い身分、学問の星とも呼ばれます。頭脳明晰な研究者タイプが多いのも特徴です。
印綬の性格や特徴
印綬を持つ人は、高い理解力と探求心を持ち、物事に対して非常に研究熱心です。また、穏やかで優しい雰囲気を持ち、母性や思いやりの心が強い傾向があります。
印綬の長所
研究心が強く勉強家
印綬を持つ人は学問の星と呼ばれ、物事に対する探求心が強く、幅広いジャンルで活躍します。技能習得への欲求も高く、様々な資格を取得する人も多いです。
粘り強く諦めない
困難に直面しても諦めずに粘り強く取り組む姿勢があり、研究や学問を究めるための素質を持っています。
情が深い
表面的には理知的で冷たい印象を与えることもありますが、実際には温厚で母性が強く、特に身内に対して深い情を注ぎます。
印綬の短所
のめり込み過ぎてしまう
印綬を持つ人は、研究心が強く、一度気になったことはとことん突き詰める性格です。そのため、周囲から見て無駄と思われることにも時間をかけてしまうことがあります。
行動力が伴わない
頭で様々なことを考えすぎて行動に移せない傾向があり、仕事の場面で頭でっかちと揶揄されることもあります。
理屈っぽい
合理性を大切にし、理屈に合わないことを認めない性格です。知識や教養がない人を嫌い、理論で切り捨てることがあります。
印綬は性格が悪いのか?
印綬を持つ人の特徴には、理屈っぽい、行動力が伴わないといった短所も含まれますが、これらは一概に「性格が悪い」とは言えません。印綬の性格は、その高い知性と探求心がゆえに、合理性を重視する傾向があります。これは周囲から冷たく見えることがあるかもしれませんが、本質的には温厚で情に厚い性格です。
印綬の向いている職業・適職
印綬の人は、強い探求心と集中力でひとつのテーマに向き合うので、研究者に向いています。また、自身が身につけた知識を人に伝えたいと思う人は、教師や講師などもぴったりの職業です。難しい国家資格も取れる資質を持っており、公務員や弁護士・税理士、医師などで活躍する人も多いです。
印綬の適職
- 研究者
- 教師
- 公務員
- 法律関係
- 医師
- 芸術家
- 芸能関連
印綬の恋愛傾向
印綬を持つ人は、理知的で冷静に相手を観察し、信頼関係を第一に考えます。そのため、結婚相手は幼馴染や長い間一緒に働いていた同僚であることが多いです。意外とロマンチストな面もあり、非日常的でドラマチックな展開を期待することもあります。
恋愛の課題
印綬の人は、ある程度仲が進展すると身内への情の深さが悪い方向で出てしまい、小言やおせっかいが増えることがあります。愛情深い性格ゆえに、相手のことを考えすぎてしまうのです。
恋愛のアドバイス
記念日には相手にプレゼントを渡したり感謝の気持ちを伝えたりすることで、愛情をわかりやすく表現するのが良いでしょう。丁寧に深い愛情を注ぐことで、精神的にも信頼し合える関係を築けます。
印綬が多いとどうなる?
命式に印綬が複数ある場合、その性質が強まり、探究心や集中力が一層強くなります。学習意欲もアップし、ある分野で専門家レベルの知識を習得することもあります。
印綬が2つある場合
探究心や集中力がさらに強くなり、物事に対して深く考えることが増えます。名誉を求める傾向が強まり、高いプライドが顔を出す場面も多くなります。
印綬が3つある場合
印綬と兄弟星である偏印の性質を合わせ持ち、「知性の星」の性質が強くなります。気になることはすぐに調べ、知識を自分のものにしていきます。偏印の発想力が加わることで、独自のアイデアや価値観が生まれるでしょう。
印綬が年柱、月柱、日柱、時柱にある場合
年柱に印綬がある場合
年柱の印綬は、周囲から「上品で思慮深い人」と捉えられやすいです。落ち着いた雰囲気で、相手に安心感を与えることができます。
月柱に印綬がある場合
月柱の印綬は、仕事における探求心と研究熱心さを表します。例えば、研究者や教育者としての適性が強く、豊富な知識を活かして仕事に取り組むことができます。
日柱に印綬がある場合
日柱の印綬は、本質的な性格を示し、純粋に勉強を楽しむことができる人です。「この分野の知識なら誰にも負けない」と健全な自信を持ちながら、自分を高めることができます。
時柱に印綬がある場合
時柱の印綬は、晩年期の運勢や子どもとの関係性に影響します。晩年期には、自分の知識を活かして人を導く役割を果たすことが多いでしょう。子どもや部下に対しても、親身になって指導することができます。
印綬の相性
印綬と比肩の相性
印綬の知識と比肩の突破力が組み合わさることで、目標を成し遂げられる可能性が高まります。
印綬と劫財の相性
印綬と劫財は、リラックスして自分をさらけ出せる相性です。お互いに強い探求心や野心を持ち、共通の目標に向かって協力することができます。
印綬と食神の相性
印綬と食神は、共通の話題や趣味があると話が尽きない相性です。印綬の思慮深さと食神の明るさがバランスよく働き、互いに良い影響を与えます。
印綬と傷官の相性
印綬と傷官は、じっくりと絆を深めていける相性です。時間をかけてお互いを理解し合い、深い信頼関係を築けます。
印綬と正財の相性
印綬と正財は、心の友のように付き合える相性です。誠実で真面目な正財は、印綬にとって安心感を与えます。
印綬と偏財の相性
印綬と偏財は、お互いを寛容に受け入れる意識を持つことで穏やかな関係を築ける相性です。印綬の知識で偏財をサポートし、一緒にチャンスを掴むことができます。
印綬と正官の相性
印綬と正官は、信頼し合える良きパートナーになれる相性です。周囲への配慮を欠かさない正官と人を育てる印綬は、互いに支え合い、成長していけます。
印綬と偏官の相性
印綬と偏官は、お互いの長所を活かすことで新しい世界を切り拓いていける相性です。エネルギッシュな偏官と慎重な印綬が組み合わさることで、強力なパートナーシップを築けます。
印綬同士の相性
印綬同士は、お互いを刺激し合う良きライバルのような相性です。互いに知識で競い合い、高め合うことで成長していけます。
印綬と偏印の相性
印綬と偏印は、お互いの知的好奇心をそそる相性です。共に新しい知識を探求し、新しい価値観を生み出すことができます。
まとめ
印綬は高い理解力と探求心を持ち、学問や研究に優れた性質を持つ星です。印綬を持つ人は、強い探求心と集中力で自分を高めることができ、適職に就くことで大きな成果を上げることができます。恋愛においても、信頼関係を重視し、誠実な愛情を注ぐことで良い関係を築くことができます。命式に印綬が多い場合、その性質が強まり、専門家レベルの知識を持つことができるため、自分の特性を理解し、適切に活かすことが重要です。また、印綬の相性を知ることで、人間関係をより良くするためのヒントを得ることができます。
このように、印綬の持つ特性を理解し、適切に活かすことで、より充実した人生を送ることができるでしょう。
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