狼藉日にやってはいけないこと、入籍や引っ越しは？

狼藉日について、そしてなぜこの特定の日に大切なイベントを避けるべきなのかに焦点を当てていきます。日本には古来から伝わる様々な暦注があり、それぞれが日々の生活や決断に影響を及ぼすとされています。中でも「狼藉日」という日は、万事が失敗に終わるとされるため、特に注意が必要です。

この記事では、特に人生の大きな節目となる入籍や引っ越しなどのイベントが狼藉日にどのような影響を受けるのか、そしてそれらを計画する際にどのように狼藉日を避けるべきなのかについて詳しく解説していきます。また、狼藉日を避けた方が良いその他の行為についても触れ、どのようにして最適な日を選べば良いのかのヒントもご提供します。狼藉日に関する知識を深め、より良い選択をするための一助となれば幸いです。さあ、狼藉日の謎に迫る旅を始めましょう。

狼藉日の意味

「狼藉日」について、その読み方や意味に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。狼藉日は、「ろうしゃくにち」と読みます。また、この言葉は「狼藉」や「天獄日」とも呼ばれていますが、「狼藉」自体は「ろうぜき」と読みます。特に「乱暴狼藉」という言葉で知られている「狼藉」は、乱れや無法な行為を指す言葉として使われます。

狼藉日とは

狼藉日とは、万事が失敗するとされる凶日のことを指します。この「狼藉」という言葉は、中国の「滑稽列伝」に由来し、元々はオオカミが寝床にした草が乱れる様子から、「物事が散らかっている」「乱れている」という意味で用いられるようになりました。つまり、狼藉日は物事が散らかり、混乱して失敗につながりやすい日というわけです。

乱暴狼藉

「乱暴狼藉」という四字熟語にもこの「狼藉」が使われており、無法や乱暴な行為を指す表現として知られています。「狼藉日」に何をするべきか、または避けるべきかについて考えるとき、この言葉の意味を思い出すと良いでしょう。狼藉日には、物事を慎重に進め、無駄に散らかしたり、混乱を招くような行動は避けた方が賢明です。

狼藉日と天火日の違いとその由来

狼藉日と天火日は、日本の暦における特別な日で、それぞれ異なる意味を持っています。多くの人がこれらの日について混同しやすいですが、実は全く異なる背景と影響を持っています。

狼藉日の意味

狼藉日は、「三箇の悪日」の一つとして知られており、この日は「百事失敗する」とされ、どんなことをしても上手くいかないと言われています。言い換えれば、何をするにも不吉な日とされています。

狼藉日と天火日の関連性

狼藉日と天火日は、暦の中で同じように区切られることがあるため、時々混同されることがあります。しかし、これら二つの日は意味合いが大きく異なります。天火日は特に「棟上げ」や「屋根葺き」など家屋の修造に関わる作業が不吉とされる日で、火事に遭いやすいとされています。これに対して狼藉日は、より広く「何事も失敗する日」として知られています。

天火日の意味と決め方

天火日は、「天の火気が酷しい日」として定義され、「天に火気がはなはだしい日」という意味で、これもまた凶日とされます。この日は二十四節気の節入りで決定され、年間を通じて約30回程度訪れます。各月で天火日が発生する日は以下のように定められています：

1月、5月、9月は子の日
2月、6月、10月は卯の日
3月、7月、11月は午の日
4月、8月、12月は酉の日

これにより、天火日は狼藉日と同じ区切り方で決められているという共通点がありますが、その意味する内容は異なります。

三箇の悪日と干支

大禍日、狼藉日、滅門日で三箇の悪日（さんがのあくにち）です。

三箇の悪日は「生まれ年の十二支」で忌月が決められ、その十二支の人のみの凶日です。生年が忌月でない人は三箇の悪日にはなりません。

例えば、巳年生まれの人は、節月の4月が忌月となり、その月の申の日・酉の日・寅の日が三箇の悪日となります。 1月の悪日は寅年生まれの人のみ、2月は卯年生まれの人のみというように、忌月によって適用される生年の十二支が限られるのです。

三箇の悪日の「生まれ年の十二支」による忌月一覧表

生まれ年	忌月	大禍日	狼藉日	滅門日
寅年生まれ	正月	亥	子	巳
卯年生まれ	2月	午	卯	子
辰年生まれ	3月	丑	午	未
巳年生まれ	4月	申	酉	寅
午年生まれ	5月	卯	子	酉
未年生まれ	6月	戌	卯	辰
申年生まれ	7月	巳	午	亥
酉年生まれ	8月	子	酉	午
戌年生まれ	9月	未	子	丑
亥年生まれ	10月	寅	卯	申
子年生まれ	11月	酉	午	卯
丑年生まれ	12月	辰	酉	戌

三箇の悪日、つまり「大禍日」「狼藉日」「滅門日」は、市販されている暦や当サイトでも、生まれ年に関わらず全ての人にとっての凶日として記載されています。これらの日は特に注意が必要とされ、特に仏事においては大凶とされています。その理由として、生まれ年の干支に基づいた凶日を扱うのが難しいと感じる人が多いこと、また、暦注における凶日が六曜や十二直など他の暦の要素ほど注目されなくなっているからかもしれません。

三箇の意味と由来

「三箇」という言葉は、大禍日、狼藉日、滅門日の三日間を指すだけでなく、仏教に由来する三神（貧窮・飢渇・障碍）と三毒（貪欲・瞋恚・愚痴）の概念も表しています。しかし、この解釈は後から付け加えられた感があり、元々は「三」という数字や干支に基づく陰陽道が由来していると考えられます。暦注自体が科学的根拠に欠けるものとして何度も禁止されてきた歴史があるため、その由来や意味は曖昧になりがちです。それでも、長い暦の歴史の中で、これらの概念は重要な意味を持ってきました。ただし、残念ながら、これらに関する詳しい資料や本は少ないのが現状です。

注意すべきポイント

結局のところ、三箇の悪日は万事において用いるべきではないとされており、これには長い歴史と多様な解釈があります。生まれ年の干支に基づく凶日よりも、これらの日は一律に全ての人にとって注意すべき日として認識されています。特に重要な行事や仏事を控える際には、これらの日を避けることが勧められます。

三箇の悪日	説明	凶とされる事柄
大禍日（たいかにち）	最も凶とされる三箇の悪日の一つ	口舌、家の修理、船旅、葬儀などが特に凶
狼藉日（ろうしゃくにち）	慎まずに過ごすと万事に失敗する日	万事が凶・特に仏事に関連する事柄
滅門日（めつもんにち）	慎まずに過ごすと一家・一門を滅ぼす日	万事が凶・新規事は避ける

狼藉日にやってはいけないこと

狼藉日は、何をしても失敗しやすいとされる凶日です。この日には特に注意が必要な行動がいくつかありますので、まとめてみましょう。

入籍

狼藉日に入籍することは、一般的におすすめされません。結婚は人生の新たなスタートとして大変重要なイベントであり、この日に行うことは、縁起が悪いと考えられるためです。新しい人生の始まりを不吉な日にすることは、幸せな結婚生活に影響を及ぼす可能性があるとされています。そのため、入籍日は狼藉日を避けて計画することが推奨されます。

引っ越し

引っ越しもまた、狼藉日には適さないとされています。引っ越しは生活の大きな変化を伴うため、この日に行うと失敗や不運を招きやすいとされています。新しい住まいへの移転は新たなスタートを意味するため、狼藉日のような凶日には避けるべきとされています。引っ越しには良い日を選んで、スムーズに移転ができるように計画することが大切です。