六曜の一つである先負についてです。先負は午後が吉と言われていますが、「負ける」という漢字が入っているために比較的ネガティブに捉えられることが多い日です。
先負にやってはいけないこと
「先負」の日にやってはいけないことのご紹介です。「先負」には、「負」という漢字が含まれているため、ネガティブなイメージを抱く人も少なくありません。
先に説明したように、「先負」は午前中が「凶」とされる日です。そのため、一般的には、午前中にお祝い事をするのは避けるべきとされています。しかし、個人の都合や相手の都合によって、「大安」などの吉日にお祝い事を行うことができない場合もあります。もし「先負」の日にお祝い事が予定されている場合、どのように対処すれば良いのでしょうか? それぞれの行事について説明します。
結婚式は先負の日の午前にやってはいけないこと
「結婚式は先負の日にしても大丈夫?」というような疑問を持つのも自然でしょう。
もし、結婚式が親族だけで行うもので、六曜にこだわらないのであれば、「先負」の日でも結婚式を行うことに問題はありません。むしろ、「式場の予約が取りやすい」「挙式費用が割引される」といったメリットもあるでしょう。
ただし、親や祖父母などの世代には、「お祝い事は吉日に行うべき」という考えを持つ人もいます。結婚式の日取りを決める際には、六曜を重視するかどうか事前に話し合っておくことが重要です。そして、六曜の中でも「先負」は、「仏滅」や「赤口」に比べると、お祝い事に向いていない日ではないとも言えます。
入籍は先負の日の午前にやってはいけないこと
「先負」の日に入籍することに特別な問題はありません。午後からが吉とされているため、心配な場合は午後に婚姻届を提出することをお勧めします。また、「大安」などの日に比べて「先負」の日は役所が混雑することが少ないというメリットがあります。
引越しは先負の日の午前にやってはいけないこと
「先負」の日に引越しをすることにも特別な問題はないです。「大安」が引越しには最も好ましい日とされていますが、引越し業者が予約で混雑していたり、料金が高く設定されていたりすることがあります。「先負」の日であれば、コストを抑えつつ、自分の都合に合わせた日時を選ぶことが可能です。
気になる場合は、引越しの荷物の積み込みを午後から始めたり、荷造りを前日までに完了させておいたりするといいでしょう。
納車は先負の日の午前にやってはいけないこと
「先負」の日に車を受け取ることも問題ありません。ただし、安全に関わる事柄である納車に対して、少しでも良い運気を招きたいと考える人は、午後の時間帯に納車を行うと良いでしょう。
なお、六曜において最も納車に適しているとされる日は吉日である「大安」です。逆に、「赤口」の日は納車に不向きとされています。これは「赤」という文字が血を想起させるためです。これらの点を考慮に入れて日程を選ぶと良いでしょう。
先負とは
六曜の一つである「先負」は、「負」という漢字が入っているため一見するとえんぎの良い日ではなさそうですね。しかし、実際は午後からは吉日となる日です。
「負けるが勝ち」「急がば回れ」という諺通り、穏やかに過ごして午後からが吉となります。
「先負」の読み方
「先負」の読み方ですが、一般的には「せんぶ」と読みます。他にも、「せんまけ」、「さきまけ」、「せんぷ」と読む人もいます。
先負の意味
「先負」は、「先に動けば必ず負ける」を意味する言葉です。つまり、この日は「穏やかに行動する方が良い日」「急がず、慌てず、冷静さを保つ日」を意味します。この日にはあまり目立つ行動を起こさない方が良く、むしろ静かに過ごすことでトラブルを避けることができます。
また、「負」という漢字が含まれていることから、契約、訴訟、競争事などは避けるべき日であるとされています。
先負は午後は何時からが吉か
「先負」は、「午前中は凶、午後は吉」とされています。「午前中はゆっくりと過ごし、何かをするなら午後に行動した方が良い」ということですね。
時間で言えばお昼12時以降の午後に行動を起こすと良いと言われています。とはいえ、午後であっても特別に良い運というわけではなく、厳密には「小吉」程度と言われおり穏やかに過ごすがよしとされています。
また、知っておくと便利なことに、「先負」とは逆の意味を持つ六曜が存在します。それは「先勝」(せんしょう、せんかち、さきかち)で、「早めに行動すると良い日」、「午前中は吉、午後は凶」と解釈されます。
先負はもともと縁起の良い日
現代では、「先負」は「午前を避ければ問題ない」という認識が一般的で、縁起が特に良いとも悪いとも言えない中立的な印象があります。しかし、かつて中国では「先負」は「大安」と並ぶ吉日の一つとされ、「小吉」や「周吉」と呼ばれていました。
負けるという漢字が使われているため、文字面の印象が影響し、時代と共に吉日というイメージが薄れ、現在の解釈へと変化していったと考えられています。
「六曜」については多くの異説があり、時代と共にその意味も変遷してきました。しかし、もともと「先負」は縁起の良い日だったという点を理解し、心に留めておくことも重要です。
先負にやってもいいこと
「先負」の日にやってもいいことのご紹介です。
仏教や神道の行事、例えばお葬式や神社へのお参りについて心配される方もいるかと思いますが、六曜と宗教行事は直接的な関連性はありません。つまり、「先負」の日に宗教的な儀式を行うことには問題はないということです。六曜の起源は中国の占星術であり、特定の宗教の教えとは違います。
お葬式は先負にやってもいいこと
「先負」の日にお葬式や法事、通夜などの弔事を行っても問題ありません。これらは縁起を担ぐ行事ではないため、時間帯も特に気にする必要はありません。ただし、一般的に「友引」の日は避けられがちです。これは、「友を引く」つまり友人が故人に引きずり込まれてしまうという意味合いから、縁起が悪いとされるからです。
お参りは先負にやってもいいこと
神社へのお参りについても、「先負」の日に行っても問題はありません。ただし、お宮参りや合格祈願など縁起を担ぎたいと思う場合は、「先負」の日の午後(吉とされる時間帯)にお参りすると良いでしょう。ただし、神社へのお参りは一般的に早い時間帯が好ましいとされていますので、「先負」の日の午後にお参りする場合は、できるだけ早めの時間帯に行くことをお勧めします。
お見舞いは先負にやってもいいこと
「先負」の日にお見舞いに行くことにも問題はありません。病院では午前中に検査や回診が行われ、患者さんも忙しくなることが多いです。それを考慮すると、午後のひと段落した時間帯にお見舞いに行く方が、相手にとっても配慮になるでしょう。六曜を気にするよりも、相手の体調や状況を考慮した行動が最も重要です。
先負以外の六曜
六曜には、「仏滅」、「友引」、「先勝」、「先負」、「赤口」といった曜日が存在します。それぞれには、特有の意味があり、好ましい行動や避けるべき行動が存在します。
これらの日に対しては、吉凶の判断はあくまで参考の一つであり、必ずしも全てにおいてその通りに行動しなければならないわけではありません。大切なのは自身の行動に対する意識と、それぞれの日の特性を理解することです。
大安(たいあん)
大安は「大吉日。万事に吉な日。旅立ち、引越し、嫁入り、婿入り、店開きなど、すべてに吉」とされています。このように、大安は何事にも良い縁起があるとされる日なのです。
仏滅(ぶつめつ)
この日は物事が滅す日とされており、最も縁起が悪いとされる日です。結婚式などのお祝い事を避ける傾向がありますが、お葬式やお通夜、引越しや厄払いといった新しいスタートに関わる事柄には良いとされることもあります。
友引(ともびき)
友人を引き込む日とされています。お葬式を行うと他の人の死を誘うとされているため避けられますが、吉事には縁起が良いとされます。ただし、昼間の11~13時は凶とされるため注意が必要です。
先勝(せんしょう)
早く物事を済ませるのが良い日とされています。午前中に行動することが推奨され、午後からは縁起が悪くなるとされています。
先負(せんぶ)
先に行動すると負けるとされる日です。午前中は凶とされ、午後からは吉となります。何事も急がず、慎重に行動することが推奨されます。
赤口(しゃっこう)
赤口は災いや凶の意味合いを持つ日です。公事や訴訟などを避ける傾向があります。11時から13時のみ吉とされますが、それ以外の時間帯は凶とされるため注意が必要です。
コメント