結婚は人生の大きな転機であり、幸せなパートナーシップを築くために多くの人が努力しています。しかし、昔から「この干支は結婚に向かない」「この命式はトラブルが多い」といった話が占いや四柱推命の世界で語られてきました。特に「異常干支」や「三業干支」といった特殊な干支は、結婚において何らかの問題が出やすいと言われることが多いです。この記事では、そうした干支や命式の特徴、そして本当に「結婚できない」「離婚しやすい」のか?について、分かりやすく解説します。
結婚に向かない干支とは?
干支だけで結婚運は決まらない
まず大前提として、干支だけで「結婚できない」「結婚がうまくいかない」ことが決まるわけではありません。
四柱推命では、「年柱」「月柱」「日柱」「時柱」と4つの柱を使って総合的に運勢を判断します。その中で「結婚しにくい」とされる干支や命式があるのは事実ですが、それがすべてではありません。
なぜ「結婚に向かない干支」があると言われるのか?
- 日本や中国の伝統的な占い文化では、「家庭」や「結婚」に強い価値が置かれてきました。そのため、独立心が強かったり、波乱の多い命式を持つ人は「結婚に向かない」とされがちです。
- また、過去の風習や迷信から、「〇〇年生まれは結婚運が悪い」「〇〇の干支は離婚しやすい」といった話も広まりました。
では、具体的にどのような干支や命式が「結婚に向かない」「結婚でトラブルが多い」と言われているのでしょうか?
異常干支は結婚できない?
**異常干支(いじょうかんし)**とは、四柱推命で特別な意味を持つ組み合わせの干支を指します。
異常干支(いじょうかんし)とは?
異常干支(いじょうかんし)とは、四柱推命(しちゅうすいめい)で使われる60干支のうち、特別な意味を持つ16種類の干支のことです。
「異常」という言葉がついていますが、これは決して「悪い」という意味ではありません。“普通とは少し違う運命や個性”を持つ、という意味合いで使われます。
異常干支の主な特徴
- 独立心が強く、自由な生き方を選びやすい
- 人と同じ道を歩むよりも、自分だけの道を進みやすい
- 感性や価値観が個性的
- 家族や結婚に執着しない傾向がある
- 一人でも充実した人生を送りやすい
- 芸術や精神世界、専門的な分野で才能が開花しやすい
なぜ「異常」と呼ばれるのか?
四柱推命では、「干支」は「天干(てんかん)」と「地支(ちし)」の組み合わせで成り立ちますが、
異常干支は、その組み合わせが「普通」とは違う特殊なパターン(たとえば“自刑”や“支合”など特定のルール)になっています。
異常干支には通常異常干支と暗合異常干支の2つに分類され、通常異常干支は6種類、暗合異常干支は7種類あります。

通常異常干支
- 甲戌(きのえいぬ)
- 乙亥(きのとい)
- 戊戌(つちのえいぬ)
- 庚子(かのえね)
- 辛亥(かのとい)
- 丁巳(ひのとみ)
暗合異常干支
- 辛巳(かのとみ)
- 壬午(みずのえうま)
- 丁亥(ひのとい)
- 丙戌(ひのえいぬ)
- 戊子(つちのえね)
- 癸巳(みずのとみ)
- 己亥(つちのとい)
これらの干支は、四柱(年・月・日・時)どこかに1つでもあれば「異常干支を持っている」とみなされます。
異常干支を持つ人は、他の人とは違うユニークな見方ができ、今までの常識にとらわれない考え方ができるという強みの持ち主です。
異常干支の人生・結婚観
異常干支を持つ人は、結婚や家庭に「普通の幸せ」を求めない傾向があります。
**「一人の時間が大事」「自分の道を進みたい」**という気持ちが強く、
無理に「結婚=幸せ」と思い込むよりも、自分らしい生き方・結婚スタイルを選ぶ方がうまくいきます。
そのため、
- 結婚願望が薄い
- 独身を貫く人が多い
- 結婚しても自分のペースを崩さず、パートナーと距離を置きやすい
- 家庭よりも仕事や趣味に夢中になりやすい
などの特徴があると言われます。
その結果、「結婚生活が続かない」「家庭内で摩擦が起こりやすい」傾向があると見られることもあります。
ただし、「異常干支だから結婚できない」ことはありません。
自分の個性やペースを理解し、認め合えるパートナーとなら、結婚しても十分幸せになれます。
本当に異常干支は結婚できないのか?
ここで大切なのは、「異常干支を持つ=絶対に結婚できない、うまくいかない」というわけではないということです。
- 異常干支は「個性的」「自由な生き方」「独立心が強い」ことの象徴であり、
- 自分に合った相手やライフスタイルを選べば、十分に幸せな結婚生活を送ることができます。
異常干支を持つ方が無理に「普通の結婚像」に自分を当てはめようとすると、ストレスが増えたり、摩擦が起こりやすくなります。逆に、自分らしさや自由を理解してくれる相手なら、結婚しても自然体でいられます。
三業干支は結婚できない?結婚しても離婚する?
三業干支(さんごうかんし)とは、家系や先祖から受け継がれた“因縁”や“カルマ(業)”が色濃く現れるとされる特別な干支のことです。全部で60ある干支のうち、20個が三業干支に該当するとされています(このうち2個は異常干支とも重複します)。
三業干支の「三業」とは?
「三業」とは仏教用語で、人間が日々作り出す「身(身体の行い)・口(言葉)・意(心や思考)」の3つの業(カルマ)を意味します。
四柱推命で「三業干支」と呼ばれるものは、こうした業(カルマ)が家系や先祖代々受け継がれてきて、現世のあなたの宿命・運命に強く影響している干支という意味です。
三業干支の特徴
- 自分一人の努力や才能では乗り越えられない“重い課題”が人生に出やすい
- 家系・家族・先祖から引き継いだトラブル、テーマ、繰り返されるパターンなどに直面しやすい
- たとえば、「家族に同じような病気や離婚が多い」「代々、仕事や人間関係のトラブルが続く」「自分の努力では解決できない障害にぶつかる」など
- そのため、人生で“なぜか同じ問題が繰り返される”“自分の力だけではどうにもならないことが起こる”と感じやすい
三業干支の分類と結婚に関する影響
三業干支は以下のように分類され、それぞれの業が結婚生活に影響を及ぼすことがあります。
業名 | 干支 | 結婚に関する影響 |
---|---|---|
不族の業 | 甲子、甲辰 | 平凡な結婚生活を目指すと障害が生じやすい。男性は家系が最後になることが多く、女性は夫の仕事運を損なうことが多い。 |
祇王の業 | 乙巳、乙酉 | 離婚再婚を繰り返すことが多い。波乱に満ちた結婚生活を送ることで解消される。 |
不信の業 | 丙辰、丙戌 | 信頼していた人から裏切られることが多い。裏切られることで運気が上がるが、自分が裏切ると運気が下がる。 |
徳攻の業 | 丁丑、丁未 | 人に好かれすぎて依存され、心が満たされない。相手を甘やかし続けると晩年には逃げられなくなる。 |
参籠の業 | 戊辰、戊戌 | 人生の主導権を握れず、自由が制限される。自由を求めると破滅の危険がある。 |
倒柱の業 | 己巳、己酉 | 実家や所属する組織を倒すことが多い。女性には影響がない。 |
傷体の業 | 庚辰、庚戌 | 身体に傷がつきやすいが、運気は上がる。先祖を供養することで凶意を緩和できる。 |
一人行の業 | 辛丑、辛未 | 独身でいると運気が良く、結婚すると運気が悪くなる。女性は夫と死別しやすい。 |
不子の業 | 壬辰、壬子 | 子供の縁が薄く、子供ができないか短命になりやすい。親子が密着しないことで凶意を消すことができる。 |
倒異の業 | 癸亥、癸酉 | 外部から来た人間を倒す。男性は妻や息子の妻が不幸になりやすく、女性は娘の夫が不幸になりやすい。 |
離婚しやすいとされる三業干支の例
1. 一人行(いちにんぎょう)の業(辛丑・辛未)
- 独身のままでいる方が運気が良く、結婚すると逆に運が下がると言われます。
- 結婚しても離婚しやすく、離婚と再婚を繰り返すことも。
2. 不子(ふし)の業(壬辰・壬子)
- 子供との縁が薄い、家族運が不安定と言われます。
- 家庭を持っても問題が起きやすい傾向があります。
3. 倒柱(とうちゅう)の業(己巳・己酉)
- 家庭や家族が不安定になりやすいとされ、家の柱が倒れるイメージから「離婚」「家庭崩壊」などの運気を持つとされます。
4. 参籠(さんろう)の業(戊辰・戊戌)
- 人との縁が続きにくく、特に家庭内で孤独を感じやすい命式です。
5. 祇王(ぎおう)の業(乙巳・乙酉)
- 恋愛や結婚で大きな試練を経験しやすいとされます。
三業干支=必ず離婚する?
ここでも大切なのは、「三業干支だから絶対に離婚する」ということはありません。あくまで「そうした傾向や試練を持ちやすい」という意味です。
- 三業干支を持つ人は、結婚生活の中で何らかの壁や悩みを経験することが多いかもしれませんが、
- 自分の特性を理解し、パートナーとしっかり向き合うことで、問題を乗り越えることが十分に可能です。
また、「業」というのは「試練」や「課題」を意味しており、その課題にどう向き合うか、どう乗り越えるかが運勢を大きく左右します。
結婚に向かない干支
まず、「結婚に向かない」とされる干支には、いくつかの共通点があります。
- 自立心が非常に強く、他人と生活を共にすることにストレスを感じやすい
- 感受性が豊かすぎて、人間関係において傷つきやすい傾向がある
- 恋愛は得意でも、安定した家庭生活を維持するのが苦手
- 孤独を好み、自由や精神的な空間を求める
これらの傾向は、干支のもつ五行や陰陽のバランス、天干地支の組み合わせ、さらに三業干支や特殊星と呼ばれる要素にも関係しています。
以下では、結婚運において課題を抱えやすいとされる代表的な干支を紹介し、それぞれの性格的な特徴とスピリチュアルな意味を解説します。
結婚に向かない干支、丙午(ひのえうま)
「丙午の女性は結婚に向かない」と昔から言われることがあります。これは江戸時代の迷信が元になっていますが、実際に丙午は強いエネルギーを持つ干支であることは確かです。
- 特徴: 非常に強い意志と独立心を持ち、自分の意見をはっきりと持つ。周囲に合わせることが苦手で、恋愛でも主導権を握りやすい。
- スピリチュアルな視点: 丙午の魂は「炎」のように強く、情熱と直感に従って人生を切り拓いていくタイプ。だからこそ、魂の成長には自由と自己表現の場が必要なのです。
- 結婚へのヒント: 同じように自立したパートナーと、お互いの自由を尊重し合える関係を築くことが理想。依存や束縛を避け、信頼と尊重がある距離感のある関係がうまくいく秘訣です。
結婚に向かない干支、癸酉(みずのととり)
癸酉は三業干支で「倒異の業」と呼ばれ、結婚相手に強い影響を与える干支とされます。
- 特徴: 繊細で直感的な面が強く、相手の感情に深く共鳴する。反面、感情の起伏が激しく、感情で相手を傷つけてしまうことも。
- スピリチュアルな視点: 癸酉は「外から来た人を倒す業」と言われ、夫や嫁など家族に入ってきた人が不幸になりやすい傾向があるとされます。これは、自分の中の強すぎるエネルギーをどう調和させるかが重要なテーマとなります。
- 結婚へのヒント: 相手に求めすぎず、自分自身を癒すことにフォーカスを。家族との距離感やエネルギーの向け方を意識して、自分の世界と相手の世界を混ぜすぎないようにすると良いでしょう。
結婚に向かない干支、己巳(つちのとみ)
己巳も三業干支で「倒柱の業」を持ち、結婚後に配偶者を支えるどころか、倒してしまう傾向があるとされます。
- 特徴: 努力家で賢く、計画性のあるタイプ。ただし、相手に対して理想が高く、批判的になりやすい傾向があります。
- スピリチュアルな視点: 己巳は「自分が家を支える柱であるべきだ」というエネルギーが強く、その反動で相手の柱(パートナー)を無意識に倒してしまうとされます。因縁の解消が人生のテーマになることも。
- 結婚へのヒント: パートナーに対するコントロール欲を手放し、相手の個性や弱さを受け入れる心の余裕を持つこと。自分の中にある「完璧主義」を癒していくことで、夫婦関係が安定しやすくなります。
結婚に向かない干支、戊戌(つちのえいぬ)
戊戌は三業干支で「不信の業」と呼ばれ、大切なときに信頼していた相手から裏切られるという運命を持つとされます。
- 特徴: 真面目で信念が強く、頼られる存在。ただし、理想を追い求めすぎて現実とのギャップに苦しむことも。
- スピリチュアルな視点: 戊戌の魂は、信頼と裏切りというテーマを通して魂の学びを進めていく使命があります。過去生や家系のカルマの影響を受けやすいとも言われます。
- 結婚へのヒント: パートナーに完璧を求めすぎず、自分もまた未熟な存在だという前提で関係を築くとバランスが取れます。信じすぎないことで信じ合える関係を目指しましょう。
結婚に向かない干支、辛丑・辛未(しんちゅう・しんび)
辛丑と辛未は三業干支の「一人行の業」と呼ばれ、結婚後に配偶者と経済的に離れたり、離婚に至ることもあると言われます。
- 特徴: センスがあり、自分の世界を大切にする孤高の存在。人間関係においても一定の距離感を保つ傾向が強い。
- スピリチュアルな視点: 一人で歩む宿命を持って生まれてきたとされ、「夫婦で生きる」よりも「自立した個として存在する」ことに重きを置きます。孤独や独立を通して魂の成熟を目指す干支です。
- 結婚へのヒント: 無理に相手とべったりな関係を作ろうとせず、精神的に自立した大人同士のパートナーシップを目指しましょう。別財布や別居婚などのスタイルも選択肢に入れるとよいかもしれません。
実際の体験談や傾向
異常干支・三業干支を持つ人の特徴的なエピソード
- 結婚生活よりも自分の趣味や仕事を優先したくなる
- 相手に合わせるのが苦手で、つい独断的になってしまう
- パートナーとの間に誤解が生じやすい
- 家庭よりも外の世界にエネルギーを注ぎたくなる
こうした傾向が出やすいですが、その分、自由で個性的なパートナーシップを築く人も多いです。
うまくいくコツ
- 自分の個性や欲求を抑えすぎないこと
- パートナーと正直にコミュニケーションを取ること
- 「普通」の結婚像に縛られすぎないこと
- 趣味や仕事、プライベートの時間も大切にすること
結婚に向かない干支を持っていても幸せになれる理由
「この干支は結婚に向かない」と聞くと、ネガティブな気持ちになる方も多いかもしれません。でも、四柱推命において大切なのは、干支そのものよりも、命式全体のバランスと、そのエネルギーをどう生かすかという点です。
- 丙午だからといって一生結婚できないわけではありません。
- 癸酉でも、しっかりエネルギーのコントロールができればパートナーを幸せにできます。
- 戊戌の不信の業も、裏切りを乗り越えた先に深い絆が育ちます。
結局のところ、結婚とは「誰と」「どんな関係を築くか」よりも、「自分がどう生きるか」の反映なのです。どんな干支であっても、自分の魂の性質を理解し、癒し、育てていくことで、真実のパートナーシップを築くことができます。
最後に大切なのは、**「干支や命式はあくまで傾向やヒント」**であり、人生や結婚が決まる決定的なものではない、ということです。
- 干支や命式を知ることで、「自分の特性」「つまずきやすいポイント」「幸せのコツ」を理解しやすくなりますが、
- 実際の結婚生活は、自分の選択や努力で大きく変えられます。
- パートナーと助け合い、お互いを尊重し合うことが、どんな命式でも幸せな結婚への一番の近道です。
終わりに
「結婚に向かない干支」と言われる人たちは、実は深い魂の学びや特別な使命を持って生まれてきた人たちです。そのエネルギーは一見すると結婚に不利に働くかもしれませんが、スピリチュアルな視点で見れば、より深い愛や信頼、自由と自立のパートナーシップを体現するための導きとも言えるのです。
自分の干支に宿る力を否定せず、その本質を受け入れ、人生のテーマとして向き合っていくこと。そうすることで、どんな干支の人も、愛に満ちた結婚を実現することができます。
あなたの命式にどんな干支があるのか、一度じっくり向き合ってみてください。結婚に向かないとされる干支の持ち主こそ、魂レベルでの愛を学び、与えるためにこの世に生まれてきたのかもしれません。
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