一富士二鷹三茄子の由来と初夢に縁起のいいもの

一富士二鷹三茄子の由来と初夢に縁起のいいもの お正月と大晦日

「一富士二鷹三茄子」という言葉は、初夢だけでなく日本の縁起物として広く知られています。この古くから伝わる言葉は、新年の初夢に見ると縁起が良いとされる富士山、鷹、茄子を表しています。しかし、その由来やなぜこれらが縁起の良いものとされるのか、詳しく知っている人は意外と少ないかもしれません。また、これら以外にも縁起の良い夢はたくさんあり、それぞれに興味深い背景や意味があります。

ここでは、「一富士二鷹三茄子」の由来と歴史について深堀りし、なぜこれらが幸運の象徴とされているのかを解き明かします。さらに、初夢で見ると縁起が良いとされる他のシンボルや象徴についても探っていきます。新年を迎えるにあたり、これらの知識があなたの一年をより豊かで幸せなものにする手助けとなれば幸いです。それでは、幸運を呼ぶ物語の世界へ一緒に旅を始めましょう。

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一富士二鷹三茄子の由来

「一富士二鷹三茄子」ということわざに込められた意味と、それぞれの要素の由来について、さらに詳しく掘り下げてみましょう。

一富士=富士山

  • 霊峰: 富士山は、その壮大な姿とほぼ完璧な円錐形の美しさから、古来より霊峰として崇拝されてきました。多くの宗教的、文化的行事の中心となっています。
  • 不老長寿: 「不死」という言葉と音が似ていることから、不老長寿の象徴とされています。これは富士登山や富士講(富士山信仰の一派)にも影響を与えています。
  • 初夢の象徴: 新年の初夢に富士山を見ると良いとされ、幸運や繁栄をもたらす吉兆とされてきました。

二鷹

  • 出世と権力: 鷹は、その勇猛で威厳のある姿から、力と権力、そして出世の象徴とされています。また、鷹は目が非常に鋭く、高い空から獲物を見つける能力があることから、洞察力と知恵の象徴ともされています。
  • 鷹狩り: 徳川家康を含む多くの武士が鷹狩りを好んだことも、鷹が特別視される一因です。鷹狩りは権力者のスポーツとされ、鷹はそれにふさわしい貴族的な動物と見なされていました。
  • 赤穂浪士との関連: 赤穂浪士の主君・浅野家の家紋が鷹の羽であり、忠義と勇敢さの象徴としても知られています。

三茄子

  • 成就と繁栄: 茄子は「成す」という言葉と関連があり、成就や繁栄、豊かな収穫の象徴とされています。初茄子を食べることは、新たな始まりや豊かな年を祈願する行為とされてきました。
  • 高価な野菜: 歴史的に初茄子は高価であり、特に初物としての価値がありました。これは茄子が特別な野菜として扱われていたことを示しています。
  • 徳川家康との関連: 徳川家康が茄子を好んだという話もあり、その食べ物としての好みがこのことわざに反映されている可能性があります。

その他の説

日本三大仇討説:

この説では、各要素がそれぞれの仇討ち事件に関連付けられています。富士は曽我兄弟の仇討ち、鷹は赤穂浪士の忠義、茄子は伊賀の荒木又右衛門の仇討ちと関連付けられています。これらはいずれも日本の武士道精神や忠義の象徴とされています。

江戸・駒込説:

江戸時代の駒込地域には富士講組織、鷹匠屋敷、そして名産の駒込茄子があり、この地が「一富士二鷹三茄子」の三要素を全て兼ね備えていたことから、このことわざが生まれたとされています。

これらの由来や象徴は、時代を超えて日本の文化や信仰、歴史に深く根ざしており、「一富士二鷹三茄子」ということわざは単なる言葉以上の重厚な背景を持つことがわかります。それぞれの要素が持つ独自の歴史と文化的意味合いは、日本人の価値観や美意識を映し出しています。

「一富士二鷹三茄子」の続き

「一富士二鷹三茄子」という縁起の良い表現には、実は続きがあるとされているのをご存知でしょうか。このことわざは、四以降の要素に関しても様々な説が存在します。

四扇五煙草六座頭

  • 文献に記載: 江戸時代の国語辞書『俚言集覧』の欄外に、「一富士二鷹三茄子」の続きとして「四扇(しせん)、五煙草(ごたばこ)、六座頭(ろくざとう)」と記されています。
  • 多波姑: 「多波姑」とは、煙草を意味する言葉です。これにより「五多波姑」とされることもあり、これが煙草を指すことは広く認知されています。
  • 意味の対応: それぞれの要素は「一富士二鷹三茄子」と対応しているとされ、扇と富士山は末広がりで繁栄を、煙草の煙と鷹は上昇することから運気上昇を、茄子と座頭は共に毛がないことから「怪我ない」という意味で家内安全を願うという解釈があります。

四葬式五雪隠

  • 逆夢解釈: 「四葬式五雪隠」という表現もあり、これは俗信において逆夢(悪いことが起こる夢)を意味するとされています。しかし、どちらが四でどちらが五かは、「四雪隠五葬式」ともされるなど定かではありません。
  • 地口説: この部分については、「物好きが後から加えた地口(言葉遊び)にすぎない」とする説もあります。つまり、後世の人々が趣向を凝らして付け加えた可能性があるというわけです。

「一富士二鷹三茄子」の続きは

  • 四以降の付加: 「一富士二鷹三茄子」は広く知られ、使われている表現ですが、四以降についてはさまざまな説があるものの、どれも「一富士二鷹三茄子」ほどの普及度や一貫性はありません。これは、後の時代になってから付け加えられた部分が多く、地域や個人によって異なる解釈が存在するためです。
  • 象徴性: 四以降についても、扇、煙草、座頭など、それぞれに何らかの象徴性や意味が込められていることは確かです。これらは、日本の風土や文化、当時の社会状況を反映したものと考えられています。

結局のところ、「一富士二鷹三茄子」及びその続きは、日本人の縁起を担ぐ心や言葉遊びを楽しむ文化を色濃く反映していると言えます。それぞれの要素が持つ意味や背景を理解することで、より深く日本文化の理解を深めることができるでしょう。

初夢に縁起のいいもの

初夢は新年の始まりに見る夢として特別視され、縁起が良いとされるものは特に幸運や繁栄を象徴しています。ここでは、縁起の良い初夢のいくつかをさらに詳しく探ってみましょう。

宝船

  • 意味: 宝船は、七福神や米俵、打ち出の小槌など、豊かさと幸運の象徴が詰まった船です。これらはすべて富と幸運を表し、見る人に財運と繁栄をもたらすとされています。
  • 歴史的背景: 室町時代から、宝船の絵を枕の下に敷いて寝ると縁起が良いとされる風習がありました。この習慣は、夢を通じて宝船が直接幸運を運んでくるという信仰に基づいています。

ヘビ

  • 象徴性: ヘビは古来より再生と変容の象徴とされています。脱皮して新しい体に生まれ変わることから、運気の上昇や新しい始まりを象徴しているとされます。
  • 色の意味: 特に白いヘビや金色のヘビは、さらに特別な意味を持ち、それぞれ清潔と純粋、または金運と富を象徴しています。これらの色のヘビが現れる夢は、特に縁起が良いとされています。

朝日・太陽

  • 運気の象徴: 朝日や太陽は、明るく新しい一日の始まりを意味しており、初夢においては運気の上昇や新たなスタートを象徴しています。太陽が昇る様子は希望と活力の象徴です。
  • 関連する意味: これらの夢は、やる気の高まりや新たな出会い、成功や目標達成など、ポジティブな変化を予感させるものとされています。

これらの縁起の良い初夢は、見る人に希望や楽観をもたらし、新年のスタートを良いものにすると信じられています。文化や歴史を通じて、これらのシンボルは幸運と繁栄の象徴として重んじられてきました。したがって、これらの夢を見た場合は、新たな年の始まりに幸運が訪れる兆しとして捉えられることが多いです。

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